2013 年 9 月 8 日

[レビュー]スターセイバー極太12カラーチェンジ


[最終更新:2013.09.08 PM14:40]


メーカー 株式会社トレードワークス
発売日 2013年07月下旬
定価 2,280円
購入日 2013年07月26日
購入店 ヨドバシカメラ秋葉原店
購入価格 2,060円+10%ポイント
ラインナップ 1種類のみ(キラキラ&マットフィルム同梱)
プリセット12色 1.レッド、2.ブルー、3.ホワイト、4.オレンジ、5.グリーン、6.パープル、7.ピンク、
8.イエロー、9.エメラルドグリーン、10.クリアブルー、11.ライトピンク、12.バイオレット
光源 フルカラーRGB LEDx1
電池 単四電池x3
光量切り替え なし
リバース(逆送り)機能 なし
先端処理 あり(シールド)
フリッカー、色分離 あり(パープル、イエロー、ライトピンク)
連続点灯時間 2.5~10時間(メーカー公表値)
※色によって異なる
全長 25cm
重量(電池・ストラップ含む) 124g
ストラップの有無 付属
配色のユーザーカスタマイズ なし
定電圧・定電流回路 なし
ロット情報 初期ロット:2013年07月~


4月に発売された単色版スターセイバー極太(レビュー記事)がフルカラー仕様になって帰ってきました。
なお、ラジ館プレスによると、「2013年4月に発売し、話題沸騰となった高輝度LEDペンライト『スターセイバー 極太(全8色)』がさらに進化!!」とのことです。

■パッケージ■

パッケージは単色版と色が異なるだけです。



スターセイバーシリーズの特徴としてキラキラフィルムとは別にマットフィルムも同封されていますので、どちらにしようか迷うことはありませんね。



スキャン(2897x3499pixel)

■外観■


単色版の持ち手は白色でしたが、フルカラー版は黒色になります。キンブレとは逆……つまりルミエースと同じですね。



発光部の幅は41mmにも及びます。
スリムになったキンブレX10II、カラサン220を並べるとスターセイバーの独特さが際立ちますね。
何気に発光部の全長は短いです。



重量は圧巻の124g(電池、ストラップ込み)
他が100gを切っているなかでこれは重量級です。



先端処理は単色版と同様にシールドで完全に塞がれています。



ストラップはキンブレと同様に謎のホールが付いているタイプです。
※追記:ルイファンジャパンに問い合わせたところ、このホールはチャームなどを付けられるようにあるとのことです。

続いてフィルムを見て行きましょう。


単色版には無かった「硬質透明シート」が新たに追加されました。
スターセイバー単色版のフィルムは極めて丸まりやすく(店頭に陳列している状態で既に隙間ができている)、光漏れの問題が懸念されていました。
さすがにトレードワークス社もこれはマズイと思ったのか、硬質透明シートという補強材を仕込んだようです。


パッケージにも「隙間が出来ないよう硬質透明シートを入れること」と記載されています。
硬質透明シートの効果は抜群で、


見事にLEDの光漏れがなくなりました。

■操作性■


電源のON-OFF、色の切替は全て底面の1ボタンで行います。
【ON-OFF】 2秒間長押しします。体感的にかなり遅いです。

【色の切り替え】 ボタンを押す度に1.レッド、2.ブルー、3.ホワイト、4.オレンジ、5.グリーン、6.パープル、7.ピンク、8.イエロー、9.エメラルドグリーン、10.クリアブルー、11.ライトピンク、12.バイオレットの順で切り替わります。


名称は異なりますが、色の順序はキンブレX10、ルミエースカラーチェンジと同じです。
なお色記憶機能(次回点灯時に以前の色からスタート)は常に有効になっています。

ちなみに振った時の安定感は抜群で、持ち手の下に「返し」があるためスリ抜けることはまずありません。

■発色■
まずは色ムラを見ます。


さすがに光源付近と先端処理裏側(反射あり)は強く発光しますが、筒全体としては意外にも色ムラが少ないのがスターセイバーシリーズの凄いところです。


LEDもレンズがない剥き出しの配置でこの色ムラの無さは脅威と言えます。恐らく筒自体が太く短いため、フィルムに光が届くころには上手く拡散されているのでしょう。
マットフィルムに換装すると以下のようになります。


スターセイバーシリーズのマットフィルムは白く濁っているように見えて綺麗とは言えません。マットに関してはターンオンに一日の長があります。

続いて各色を見ていきます。比較対象はキンブレX10II、カラサン220です。
■ホワイト


X10IIと似た発色で、少なくとも旧X10の紫色っぽさは軽減されています。

■レッド


■グリーン


■ブルー


R,G,Bだと差はありません。

■オレンジ


■イエロー


目立った差はありません。

■パープル


キンブレのパープルは青に近い色(#626DFF)ですが、

スターセイバーのパープルは赤のバランスが強いMediumPurple(#9370DB)に近い色です。


■バイオレット


キンブレよりもカラサンのパープルに近い色です。

■ピンク


ピンクは旧X10とX10IIとで色味が変わっていましてX10IIの方がやわらかいピンク色になっているのですが、スターセイバーはX10IIと旧10の中間ぐらいの発色になっています。

■ライトピンク


X10IIとカラサンピーチの中間ぐらいです。

■クリアブルー


クリアブルーという名前ですが、発色はX10、カラサンのライトブルーと同じ傾向です。

■エメラルドグリーン


エメラルドグリーンという名前ですが、発色は旧X10、カラサンのライトグリーンと同じ傾向です。
※X10IIのライトグリーンは薄いエメラエルド色に変りました。

■フリッカー・色分離について■
2013年夏にもなってこの項を書くことになるとは思っていなかったです。


スターセイバーはPWM調光の速度が遅く、パープル、ライトピンク、イエローにおいて明確なフリッカーが生じます。
結果として振っていると色分離しているように見えます。
単色版スターセイバーではフリッカーがなかっただけに残念ですね。ツメが甘いです。

■照度・消費電流■
※ロット違い、LEDの個体差により同じ電流値、照度になるとは限りません。あくまで目安として参考にしてください
安定化電源を4.5Vに設定した場合の消費電流値、照度を測定しました。
どの色が電池を消耗するかの目安にしてください。
照度の測定方法は「コンサート用ペンライトの照度比較」ページに準拠しています。

消費電流[mA] キラキラ照度[Lx] マット照度[Lx]
1.レッド 140 82 79
2.ブルー 140 142 161
3.ホワイト 280 263 278
4.オレンジ 150 95 92
5.グリーン 140 151 160
6.パープル 160 153 165
7.ピンク 150 97 95
8.イエロー 210 173 174
9.エメラルドグリーン 150 159 169
10.クリアブルー 220 234 253
11.ライトピンク 190 134 135
12.バイオレット 230 189 197
照度の結果から分かることは、スターセイバーの白いマットフィルムは照度の低下を引き起こさないどころか「キラキラよりも青色を良く通す」ということですね。
キンブレでもターンオンでもマットよりもキラキラの方が照度が高くなるのが常でしたのでこの結果は興味深いです。

■分解■
※分解及び改造行為を行ったペンライトは安全性が保証できないためライブ会場に持ち込まないでください。


分解して思ったのですが、これってキンブレの構造そのものですね……。
電池ボックスの極性に至るまで同じです。

■まとめ■
■良い点
・圧倒的な存在感
・価格が安い
・キラキラとマット両方のフィルムが入っている
・フィルムの丸まりを見越した対策がなされている
・色ムラも許容範囲
・色の順番がキンブレと同じなのでキンブレユーザーは覚える必要がない

■賛否両論
・巨体さ故に重い

■悪い点
・点灯に2秒長押しが必要
・一部の色でフリッカー(色分離)がある
基本性能は悪くなく、1年前に発売されていれば間違いなく推していたと思います。
ただ、やはりフリッカーは周りに迷惑ですし、点灯まで2秒かかるのもスピードを求めるユーザーには不評です。この辺りはユーザーの意見を汲んで次期ロットで修正して欲しいところです。
あとはOHPフィルムで自作シートを作っている人間にとってこのキャンバスの広さは魅力的です。


Filed under: ペンライトレビュー — monta @ 14:38