2012 年 7 月 18 日

[レビュー]7色ペンライト 瞬色瞬光


[最終更新:2012.07.22 PM13:30]



「瞬色瞬光」とは株式会社ジグより7月18日に発売されたフルカラー(RGB LED)ペンライトです。
7月18日に秋葉原の「でらなんなん」さんにて1380円で購入しました。(定価1575円)


赤、緑、青LEDの点灯をユーザーが組み合わせることで最大7色(赤、緑、青、紫、黄、水色、白)の表現が可能です。
ただし、使用頻度が高いと思われるピンク色は表現できないのでご注意ください。
RGB各色のLEDを単純にON/OFFして加色法にて光を生成しているため、微妙な色表現ができないのです。この辺りの仕様は安さ故ですね。

■外観■

全長は25.3cmとなっています。何故ここまで作っておいて25cm以内に収めなかったのか疑問です。



重量は電池(LR44x4)込みで45.6g。ネオンスティック並に軽いのは大きな利点ですね。



電池蓋はネジ式なので現場での電池交換はご注意ください。



色の切り替えはR-G-B LEDにそれぞれ対応した3つのボタンを手動で組み合わせます。
赤と青で紫、青と緑で水色、赤と緑で黄色という具合です。
加色法を学べるので小学校の理科の教材に最適かも知れません。
なお、4つめのボタンは点滅モードの切り替えです。ライブ会場で点滅をやられるとチカチカして非常に迷惑なので、全てのペンライトは点滅機能を付けるべきではないと思います。



筒は着脱可能ですが、ターンオンやキングブレードの筒との互換性はありません。



フィルムはターンオンで言うところのキラキラ仕様です。フィルムを取り出そうとしましたが、奥で接着されているのか簡単には取れないようでした。



底面にストラップホールがありますが、ストラップ自体は付属していません。これだったらストラップホールを削って、25cm以内に収めた方が良かったのではないでしょうか?

■基板■

分解は容易でネジを5つ外すだけで出来ます。



価格と色切り替えの仕様からコストがかかっていないだろうなと予想していましたが、本当にシンプルな構成です。
フルカラーLEDとダイオードと電流制限抵抗ぐらいしかありません。



LEDの詳細は不明です。



裏面はスライドスイッチだけでした。

■発色■

色ムラはかなりあり、先端まで光が届いていません。



先端処理は特にされていませんが、光量が絶対的に足りないので光漏れはありませんでした。



また、フルカラーペンライトで心配な色分離はありませんでした。
ただし、瞬色瞬光の白色は青みが強い白です。

色の切り替えは動画を用意しましたので以下を御覧ください。
後半、点滅モードも撮影していますが目に悪いので直視しないでください。


実際の明るさについては、
monta@site » コンサート用ペンライトの照度比較


を御覧ください。


■消費電流■
連続点灯時間の値がパッケージに書かれていなかったので、代わりに各色の消費電流値をテスターで測っておきました。
何かの参考にしてください。
mA
17.5
9.5
6.0
22.5
黄色 19.9
水色 9.4
23.6

■まとめ■
■良い点
・電池込みで45.6gという軽さ
・定価1575円という安価な価格設定(大電光改を複数本買うより安い)
・色の切り替えが直感的(理科の教材に最適!)
・水色(空色)が綺麗

■悪い点
・全長25cmを微妙に超えている
・点滅モードがある
・先端まで色が届いていない
・ピンク色が表現できない
・ストラップが付属しない
悪いところもそれなりにありますが、他のフルカラーペンライト(カラフルビーム、エコブレードSS、キングブレードx10)の半額という価格設定を考慮すれば、アリな製品ではないでしょうか。
単純な構造の分、故障も少なさそうです(予想)

2012 年 7 月 17 日

[レビュー]40グラム台で8色点灯 七色棒(FK105)


[最終更新:2012.07.18 PM21:30]



今回取り上げますのは「きらきら工房」様が個人で製作・販売されているペンライト「七色棒(FK105)」です。



七色棒1本で青、白、オレンジ、紫、ピンク、緑、黄、赤の8色が点灯できます。8色ですけど七色棒です。
スフィアもごらく部もミルキィもAice5もカバーできますが、メーカー市販品ではなく、いわゆる「自作ペンライト」と呼ばれる種類のものですので使用できるイベントは限られます。ご注意ください。

自作ペンライトで他に有名なものにシナモンP様のシナモンブレードBARA_P様のBARAブレードがあります。
いずれも使いやすくて人気なライトですが、その中でも七色棒を選んだのは「軽さ」が一番の理由です。


ストラップと本体だけで30.6g、電源の単4電池x1本を合わせても42.3gという圧倒的な軽さが特徴です。
この重量は本体基板に昇圧回路(DC-DCコンバータ)を搭載し、電源を単4電池x1本に済ませることで実現しています。
※昇圧回路の利点
高輝度LEDを点灯させるには一般的に3.3V以上の順方向電圧が必要です。(赤色や緑色なら2Vから光るものもありますがここでは除外)
乾電池1本では1.5V(Ni-MH充電池だと1.2V)しかないため、LEDを点灯させるには3本直列にして電圧を稼ぐのが一般的です。
しかし、昇圧回路を通すことで電池1本の1.5Vを任意の電圧にまで引き上げることが可能となります。
もちろん昇圧回路は魔法の回路ではないため、出力電圧と出力電流値には限界がありますが、最近の製品なら1.5Vを3.3V~5Vに昇圧して100mA弱の電流を取り出すことはできるそうです。
市販品ではコストの面から採用されにくい昇圧回路を搭載できるのも自作ペンライトの良いところですね。
(昇圧回路は高価なDC-DCコンバータICの他に、抵抗器、コンデンサ、コイルなど実装部品点数が増えるためコスト高)

■外観■

届いた七色棒です。ストラップも初めから付属しています。(重要)
定価は1本4400円+送料500円になります。
※購入される場合は、きらきら工房様の注意書きをよく熟読してください。



本体はポリカーボネート製(notアクリル)で頑丈かつ、ツヤのある上品な光り方をします。
この光り方は他のライトでは見られない珍しいものですね。



全長は19.9cm、太さは22mmとなっております。大電光よりも短いですが、発光部は12cmを確保しているので実用上はそこまで短いとは感じません。



オレンジ色のカバーは指サックを流用したものとのことで、基板の固定ピン隠し(後述)と滑り止めとして作用しています。
オレンジ色のゴムが目立つのでカッコ良くはないですね^^;



この青いピンがポリカーボネートボディと中の基板を固定する固定ピンです。
電池交換の際にはこの固定ピンを外して中の基板を取り出す必要があります。
七色棒は明るさを抑えて長時間点灯しますので現場で電池交換をすることは稀だと思いますが、失くしたときのため固定ピンは予備として計3つ付属しています。



底面の白いスライドスイッチは電源で、黒いスイッチは色切り替え(順送り)、赤いスイッチは色切り替え(逆送り)となっています。
なお、底面には蓋がありませんので浸水にはくれぐれもご注意ください。(自分の汗含む)



LEDの先端には集光レンズがあり、そこから筒内にある拡散シートへ光が伝わります。



筒の先端には反射シートがありますが、透明テープで貼ってあるためきらきら工房様曰く「作りが安っぽく見えてしまい不評」とのことです。
そのためか、今回のロットから


白い先端キャップが付属するようになったとのことです。
このキャップを装着することで、


いくらか安っぽさが和らぐ効果があるとのことです。
※あくまでmontaの感想ですが、キレイな発光部を短くしてしまうよりは反射シートだけの方が綺麗に見えます。現場でテープ処理は見えませんしね。

■基板■

こちらが七色棒(モデル:FK105)の基板です。
スイッチ類、電池ボックス、電流ヒューズ、昇圧回路、マイコン、フルカラーLEDから構成されます。



これが注目の昇圧回路ですね。
IC2がDC-DCコンバータIC(型式不明)、4R7と書かれている円い素子はインダクタ(コイル)です。



マイコンはAtmel社のAVR ATtiny13Aです。



LEDは日亜化学製のフルカラーLEDとのことです。(型式不明)

■発色■

前述のようにツヤのある上品な光り方をします。



特に黄色の発色が綺麗ですね。黄緑がかっていない濃い黄色です。

そして七色棒の発光部は均一な光り方を重視されているため、他のライトに比べてムラが非常に少ないです。


左から大電光改、七色棒、カラフルビーム、キンブレです。
七色棒以外は根元の光源と先端の明るさの差が大きいです。(七色棒も完全に均一というわけではありませんが、他と比べれば相対的に明るさの差は少ないと言えます)

またフルカラーLED仕様だと気になるのが「色分離」ですが、


全く分離感がありませんのでご安心ください。RGBブレードとは何だったのか……。

■点灯時間■

前述のとおり電池は単4電池x1本(1.5V)です。エネループなどの充電池(1.2V)にも対応しています。
各色の連続点灯時間はきらきら工房様から転載させていただきます。

電池寿命の目安(eneloop(750mAhの物)を使用した場合、記載の時間中明るさ、色味が一定になる様に設計されています。※劣化電池等では使用時間は短くなります。)
アルカリ電池をご利用の場合、銘柄、保存状況、製造日からの日数等が違う為、明確な使用可能時間を示す事が出来ません。
点灯時間
9.3時間
4.4時間
オレンジ 6.2時間
5.7時間
ピンク 5.3時間
9.3時間
4.4時間
9.3時間
昇圧回路のおかげで電池の電圧が多少下がっても明るさはビクとも変化しないそうです。
最低でも白の4.4時間、最高では赤緑青の9.3時間と非常にスタミナがあることがわかります。
1ライブは余裕で持ちますね。

■照度の比較■ 明るさ(照度)の比較ですが、大変申し訳ありませんが今回は時間の都合上きらきら工房様の測定結果を転載させていただきます。
後日、他のフルカラーペンライト(瞬色瞬光、エコブレードSS)と共に計測致します。
値の単位はLXです。
大電光改 七色棒
26 30
14 18
29 15
42
オレンジ 24
37
ピンク 34
32
概ね大電光改よりも明るいと言えます。

なお、七色棒にはプリセットされた8色以外の色を出す方法として、「即席調合モード」という色指定方法があります。
これは本体の底面の黒ボタンもしくは赤ボタンを押している間、発光色がグラデーション変化していき、ボタンを離すと色が固定されるというものです。
この即席調合モードを利用すると


パステルブルーなどのレアな色も作れますが、残念ながら電源を切ると設定がリセットされてしまいます。

■きらきら工房様への質問■
七色棒で気になる点について、きらきら工房の中の人である「七色の氷」様にいくつか質問をしてみました。

Q1:現在の七色棒(FK105)のプリセット色は8色ですが、他の色(パステルブルーやエメラルドグリーン)を次期FK301で追加する予定はありますか?大電光など市販品で再現できない色だと重宝します。
[御回答]
次世代七色棒(フルカラーLEDサイリウム)FK301には非常に精度の高い電子回路を搭載予定で、今まで以上に安定した色味を出せる事と少数カスタマイズモデル(の予定)ですので、市販品には無い色をご希望により入れられる予定です。
現行機(FK105)でもプリセット色を12色程度まで増やす事は出来ますが、元々スフィアライブで使う為に開発したので必要の無い色は入っていないと言う事です。また、一般的で無い色を多く入れると使いにくいと言う事も考慮し現行機では8色になっています。
また、カスタマイズモデルは非常に手間が掛かるので現行機(FK105)でご希望よりプリセット色数を増やす対応は出来ません。ご了承ください。
Q2:即席調合モードでセットした色を記憶できるようにする機能を追加する予定はありますか?
[御回答]
現時点では調合モードの色を記憶させる為のマイコンのプログラムを書く技術を持っておりません。少しづつ勉強していますが、相当の年月がかかると予想されますので、FK301に記憶機能を搭載する事は恐らく出来ません。
現在は調合モードが3番目で電源スイッチを入れてから好きな色を調合出来る様になるまでかなりの操作が必要なので、お好みで調合モードから起動するなどの方法を取って少しでも早く好きな色を出せる様に改善する事は出来ます。
また、そもそもFK301はカスタマイズモデルなので、ユーザー様が希望される色を予め記憶させた状態でお渡しする事が可能ですので、今まで以上に満足して頂ける物になるのでは?と考えています。
質問は以上です。
七色の氷様、この度は当方の身勝手な質問にお答え頂き、誠にありがとうございます。
現在設計中の次期七色棒(FK301)ではプリセット色が増えることを個人的に望んでおります。

■まとめ■
■良い点
・電池込みで40g台という圧倒的な軽さ
・ツヤがあり高級感がある発光
・電池の持ちが良い
・大電光改並の明るさを確保
・標準でストラップあり
・開発者blogの更新頻度が高い&工作で参考になる情報が多い

■悪い点
・手作り感は確かにある(指サックや底の処理)
・プリセット色が物足りない
というわけで、「とにかく軽くて多色が綺麗に表現できるライトが欲しいんだけど」という方に七色棒はオススメ致します。

このサイトは記念すべき1000ポスト目も光る棒のレビューだったmontaがお送りしております。
※URLの末尾がポスト番号となっております。http://monta.moe.in/wp/2012/07-17/23-59_1000

2012 年 7 月 14 日

LGのBDプレイヤー「BD630」は意外とイイ。


皆さんはBlu-rayの再生にどの機器を使用していますか?

こんばんは、初代PS3 60GBが現役のmontaです。

PS3は久夛良木氏の未来を見据えた設計思想によって、2006年のハードとは思えないほどAV再生機器としてのポテンシャルが高くてナイスですよね。
しかし、全てソフトウェアデコード処理のため消費電力が非常に高いのがネックです。
初代PS3はBD再生時だけでも200Wを実測で消費しますし、何よりファンの音が五月蝿いです。
これではLIVE BDの快適な視聴は困難なため、単体のBDプレイヤーを導入することにしました。

買ったのは、


LGのBDプレイヤー「BD630」です。
ソフマップで中古品が4980円だったので捕獲しておきました。(新品で買っても7980円ぐらいですが)
どうせ廉価機はどのメーカーもMediaTekやSiSやBroadcomのメディアプレイヤー用SoCをそのままポン付けしているのですから、機能的な大差はないはずです。(メーカーによって再生できるフォーマットを制限している場合はあります)



天板にロゴが並べば並ぶほど何か得した気分になりますよねw
廉価機ながらAVCHD、AVCRECにも対応しているのが意外です。



入出力端子は映像系がコンポジット/コンポーネント/HDMI、音声系がRCA/同軸デジタル、ネットワーク系が100BASE-TX
デジタル音声が同軸デジタルのみなので光デジタルしか入力できない機器を持っている方は気をつけた方がいいですね。



消費電力は14W。PS3の1/10以下です。もちろんファンの音なんて聞こえません。



リモコンは普通。HDMI CECに対応していればテレビ側も操作できるはずなのですが、何故かウチのREGZA 37Z1では反応せず……。



前面にはUSB端子が。
実はこのBD630、単にBDMVを再生する以外に多種多様なファイルも再生可能なのです。
マニュアルを見ると、


対応拡張子がaviとかmp4とかmkv、コーデックはH.264からMPEG2-TSまで網羅しており、おおよそ普通の日本メーカーなら変なしがらみによって対応できないフォーマットも普通に再生可能となっているのです。
さすがLG!大企業なのに中華プレイヤー並のフトコロの広さ!そこにシビれる(ry
しかもNTFSなHDDやUSBメモリも認識しますし、BD-R DLにデータファイルとして焼いてもブラウズできます。
これがあれば変な装置やボードで私的に録画したアレやコレなファイルも、簡単に消化できるわけですね。(montaは「七森中☆りさいたる」などのBDしか見ませんよ!)



メニューは日本語に完全対応。意外とちゃんと作られています。

有線LANを接続すれば、


Youtubeも見られますが、どうもHD再生には非対応のようでテレビで全画面で見るとかなりアラが目立ちますね。



検索はソフトウェアキーボードで行えますが、日本語には非対応です。
これだったらスマフォからHDMIで出力した方が画質と操作の面で有利です。

総評としては、「安い割に便利」という印象ですね。
LGのプレイヤーは正直どうかなと思っていたのですが、国内メーカーよりも色んな意味で緩いので使い道がわかる人にとってはイイ機種と言えます。

このサイトは同軸デジタルをDACに繋ぐmontaがお送りしております。
Filed under: Audio & Visual,日記 — monta @ 23:59

2012 年 7 月 11 日

[レビュー]閃ブレを簡単に作れる閃ノ柄(センノツカ)


[最終更新:2012.07.12 PM21:00]

これまで閃ブレを作るには、googleで『閃ブレ 作り方』などで検索して出てきた親切なサイト様を参考にして、ネオンスティックを切断したりペットボトルキャップを加工したりする必要がありました。
簡単な工作ではありますが、時間がない時には面倒な作業でもありました。

この状況を打破する手段として、閃刃屋様より


『閃ブレード 制作用ジョイントパーツ【閃ノ柄】』 が発売されましたので、さっそくmontaも購入してみました。
閃ノ柄を使うことでSG-325に簡単にネオンスティックの筒が取り付けられるようになります。



価格は1つ700円です。(送料込み)
支払い方法は今のところ「ゆうちょ銀行」への振り込み、郵便振替のみとなっているようです。
発送はこのようにエアキャップに包まれて郵送で届きます。



注意書きはWebサイトにも載っていますので熟読してください。
特に
閃をスポットビームにて使用する際は必ず付属の先革(円形シール)等でペンライト先端の光漏れ処理をおこなってください。
現場ではルールとマナーを守って他のお客様のご迷惑にならぬよう正しくお使い下さい。
上記は大変重要ですね。



コレ以上ないぐらい分かり易い説明書となっています。



閃ノ柄の重量は約11.4gです。閃の先端をスッポリ覆う割には軽いなと思いました。



外側には「SenBlade」、内側には「MADE IN JAPAN」の表記が。
設計から生産まで全て国内で行なっているそうです。



このようにSG-325の溝にぴったりフィットするように作られているため、外れることはまず有り得ないでしょう。
なお、往年の名機「SG-305」にも対応しています。(325と305は同じ寸法)
しかし残念ながら、


SG-329及びSG-309は径の太さが異なるため非対応です。




閃ノ柄で特筆すべきは閃の特徴である「フォーカスコントロール」がそのまま動作することでしょう。
閃ノ柄のサイドに空いた穴から閃のリングを摘んで回すことで、スポットビームからワイドビームへと変形させることが可能です。

閃ノ柄が装着できたら後はネオンスティックの筒をセットするだけです。


このようにものの数秒で閃ブレが完成します。ナイスです。
あ、


※先端処理シールを忘れずに貼るようにしてください。


閃ノ柄を装着した閃ブレの寸法です。
全長は27cm、閃ノ柄だけの長さが5.6cm、太さが36mmです。
閃ノ柄を装着すると、太さが増してさらにSG-325の持ち手の部分が相対的に短くなってしまうため今までの自作閃ブレの持ち方に慣れている人ほど違和感を覚えるかと思います。
これはもう慣れるしかないですね。ただ、今から閃ブレを作る新規ユーザーなら大丈夫でしょう。

■他の筒との互換性を検証■
同じターンオン社のネオンスティックシリーズであっても、実は世代によって溝のピッチが異なります。



旧ネオンスティック(~2011)までと、閃電イナズマネオンスティック、ネオンスティック(2012版)、ももクロのギガライト、○○公式ペンライト(水樹奈々など)ではご覧のようにピッチが異なるのです。
そのため、旧ネオンスティックの台座を切断したものに最近のネオンスティック(2012版)や○○公式ペンライトの筒を装着しようとしても上手く入りません(無理矢理押し込むことは可能ですが折れやすくなります)

では閃ノ柄はどうかと言うと、


新旧ネオンスティックに両対応となっていました。
これで過去の資産が無駄になりません。

続いてキングブレードの筒ですが、


こちらはやはり根元から光が漏れてしまいます。
無用なトラブルを避けるためにも、閃ノ柄にキンブレの筒を使用するのは当サイトとしてはお勧め致しません。(そもそもキンブレがあるならそちらを使うのが安全だと思います)
※誤解を招く表現があったため一部文言を修正致しました。

■閃刃屋様への質問■
さて、本レビューを書くにあたって閃刃屋様にいくつか気になる点の質問をしていますので回答を合わせて掲載します。
恐らく皆さんも知りたい疑問だと思います。

Q1:閃ブレをはじめとした「改造ペンライト」が禁止されているイベントが多い昨今ですが、「閃ノ柄」を使った閃ブレは改造ペンライトの範疇に入ると思いますか?
[御回答]
極めてグレーかと思います。というのも、工作なのか組立てなのか、そのどこまでが改造でどこまでがそうでないか、その判断は個々によっても線引きが違うかと思いますので。
只、これまでの明らかな「改造」という位置付けからは限りなく遠ざけさせられたのではないか…とも考えております。
当然のことながら「閃ノ柄」は閃ブレ制作の為だけに考案されたプロダクトであり、何よりも安全面を考慮し設計されております。
私個人がこれまで閃ブレを使ってきた上で感じていたフラストレーションは全てなくせましたので。
Q2:(Q1に関連して)この時期に発売したのは何故ですか?(一ユーザーとしてはもっと早く欲しかったと思っております)
[御回答]
SG-305が販売を終了し、昨年3月に閃325が後継機種として発売されました。
「閃ノ柄」の企画が持ち上がったのは同年の下半期でした。
医療機器のプラスチックパーツを制作している知り合いに声をかけ見積もりを出してもらったのですが、設計とモールドの作成にはかなりの時間とコストがかかりそうでした。(実際かかりました 苦)
新機種のSG-325をベースに企画を進めていく上で、ジェントス側のモデルチェンジや企画変更がないか、落ち着くまでしばらく見守る期間が必要でした。
そこからの設計にはさらに丸半年を要しました。なにもないところからのスタートだったので、ありとあらゆる形状のパーツ設計を何度も繰り返しました。
その間にもうこのタイミングで出す意味はあるのかと悩んだりもしましたが、この「閃ブレ」という発明は日本のカルチャーにおける素晴らしいアイデアでありアイコンであると考えていたので、折れずに推し進めました。一応これでもスゴく急いで作ったんですよ 笑
Q3:現在はSG-325のみの対応となっていますが、今後SG-329や特定のライト(UltraFire WF-501Bボディなど)に対応させる予定はありますか?
[御回答]
現在のところSG-325意外に対応する商品の企画予定はございません。
これは企画段階でのエピソードなのですが、閃ブレに劣らない光量のペン型ライトそのものを作ってしまえばいいという話も持ち上がりました。
しかし「閃ブレ」はあくまで「ジェントス閃を使って自分で作るもの」というところにこだわりたかったんです。あのメカニカルな見た目も、重量感も、閃ブレを生み出した先人の方々へのリスペクトも、全てを大事にしたかった。
そうなると、ペン型ライトそのものの開発や、他社のLEDライトでの仕様等は一切考えられませんでした。
質問は以上です。
閃刃屋様、お忙しいところ大変丁寧な回答をして頂き誠にありがとうございます。
閃ブレに対する熱意と、製品を一から作る苦労が非常によく分かりました。
montaも閃のメカニカルな質感は今でも好きですね。

■まとめ■
■良い点
・700円で誰でも閃ブレが簡単に作れる
・SG-325に特化した設計(筒が折れるということがない)
・ネオンスティックのどの世代の筒も使える
・開発者が熱い

■悪い点
・SG-325の太さが増す&既存の持ち方では違和感を覚える
・改造ペンライトが禁止な現場で使用できるかは不明確
というわけで、「今から閃ブレを作ってみたいんだけど……」という方には「閃ノ柄」をオススメ致します。
※閃ブレが使用できる現場か入念にご確認してください。