キーボード:「ONYX オニキス」(シグマAPO)
今日ご紹介するキーボードはシグマA・P・Oさんのパンタグラフキーボード「ONYX オニキス」です。
オニキスと言えばPC88のRPG……ではく一般的には黒い宝石ですが、ブラックモデル以外にご覧のようにホワイトモデルも用意されています。
型番ではSCK88BK(オニキスブラック)、SCK88WH(クリスタルホワイト)
なお、この「ONYX」という名称はシグマAPOが展開するオサレで素敵な入力デバイス達の総合ブランド名です。
なのでこのキーボードも正式には「ONYX WIRED KEYBOARD」という名称になります。
(ワイヤレス版もありますよ)
シグマAPOは国内メーカーでありながらPCゲーマー向けのキーボード、マウスに力を入れている稀有なメーカーであったりもします。(「ダーマポイント」というブランドです)
そんな熱いメーカーだけあって、このONIXも最大6キーまで同時押しが可能という一部の方々には大変ありがたい仕様になっています。
ただ、パンタグラフキーボードでFPSをやる方がどれほどいるのかは判りません。(パンタグラフ機構はそこまで頑丈じゃない)
なお、コンパクトキーボード自体はマウスとの物理的距離が近くなるためFPSには適していたりします。(左手用キーボードを用意するなら別ですが)
※FPS用のキーボードとしての評価は、私自身がFPSをやらないため評価不能です。
キーボード全景。
ロゴやメーカー名もなく極めてシンプル。あえて言えばApple的デザイン。
キー配列はまともな部類です。右シフトの位置は好みが分かれるところですが私は使わないので気にしません。
裏面。
横。最薄部は7mm。
インジケータLEDはオレンジ。
キーは間隔が離れているアイソレーションタイプです。
アイソレーションタイプはキーが独立しているので打ち間違いが少ないと一般的には言われていますが、このONIXの場合はキーの角が立っているためパンタグラフキーボードの利点である「指を滑らせて打つ」ことがやや難しいという欠点があります。
キーのフォントが洗練されていてカッコイイのは評価できます。
日本語キーボードでダサいキーの代表格「全角/半角」キーでさえ「ZEN/HAN」とオサレになっております。
あとはこれでもかと大きいエンターキーの存在感が頼もしい。「ターンッ!!」ってエンターを押し込みたい人は歓喜ですね。
フレームは光沢仕様で高級感を引き出す演出です。
しかし致命的な欠点が。
それは、「フレームが黄ばんで見える……」ということ。(ホワイトモデルのみ)
キートップの色は純白なのに対し、何故かフレームはベージュに近い白。
もっと分かりやすく言えば「経年劣化したプラスチック色」なんですね。
なんでわざわざ違う色合いにしたのか理解に苦しみます。どちらかの色に統一すれば比較されることもなかったはずです。
従ってONIXキーボードを買う際はホワイトモデルよりブラックモデルをオススメします。
さて肝心のキーの打ち心地ですがパンタグラフタイプの中では「戻り」が鈍い気がします。
エクセリオやストリームが押し込む力は要るけど、押せたら「パサッ!」という小気味良い音で戻ってくるタッチ感なのに対し、このONIXは押し込む力が要る割に「ボスンッ!」という戻りの遅いタッチ感なんですね。決してキーが深いわけではないのですが、イマイチ戻りが遅く感じてしまいます。
個人的にパンタグラフは「キーの押しが硬めだけど戻りが速いキビキビした動作」が好きなので、このONIXはイマイチ好きになれません。
(ちゃんと計測したわけではないのであくまでキータッチ音に対する精神的な思い込みという点もあります)
また、冒頭で言ったようにアイソレーションタイプでキーの角が立っているため指を滑らせにくいという欠点もあります。
もちろんこれらの点は人によって大きく好みが異なる点だということを留意してください。
個体差かも知れませんんがバックスペースキーだけがパンタグラフへの固定が甘く、軽く指先で触れるだけでもカタカタと音が響きます。タイピングをするものならさらに大きい音がしてしまうのが気がかりです。
というわけでまとめると
■良いところ
・デザイン(ブラックモデルおすすめ)
・配列が比較的まとも
・エンターキーの大きさ
・パンタグラフでアイソレーションタイプというレアな選択肢
■評価が分かれるところ
・キーのタッチ音
■悪いところ
・ホワイトモデルのフレーム色
・バックスペースキーのカタつき
・キーの角が立っているので指を滑らせにくい
(普通に打つ分には問題ありません)
このような結果になりました。
ONIXとサンワのSKB-SL09なら実用重視でSL09を選びます。