[最終更新:2012.07.22 PM14:00]
「エコブレードSS」とは
有限会社NOGURA様より2012年7月20日に発売されたフルカラーペンライトです。
かつて
フルカラーLEDコンサートライト普及委員会のとうかつp様が独自に製作・販売されていた「エコブレード」をベースにして、
市販品として流通できるよう様々な改良を加えたペンライトです。
自作ペンライトではなく、メーカー製品という扱いになるので昨今の改造/自作ペンライト規制があるイベントでも使用できます。
表現できる色は、白→黄→青→赤→えんじ→緑→浅葱色→若草色→橙→桃色→紫→黒(ブラックライトのイメージ)の全12色です。(色の名前は
公式サイトより引用)
パッケージはどことなくキングブレードに似ているような気がしないでもありません。
定価は3150円です。
パッケージ裏面。
■外観■
全長24.5cm。発光部12cm、持ち手12.5cmとなっています。
発光部と持ち手がほぼ1:1なライトは珍しいですね。
くびれがセクシーな持ち手がとても握りやすいです。長さに余裕があるため、個人的にはキングブレードよりも握りやすいですね。
他ライトと並べても特徴的なシルエットです。
重量は電池(単四x3)とストラップ込みで85.5gで軽いです。
キングブレードと同様に冷却用の通気孔が無数にあります。
このおかげで熱が持ち手全体に伝わらないで済むようになっています。
底面にはストラップホールがあります。
付属しているストラップは高機能なもので、輪の大きさを調節できます。
持ち手上部にある2つのスイッチが電源スイッチと色切り替えスイッチになります。
色切り替えスイッチを2秒間押しっぱなしにすることで、自動ローテーションモード(グラデーション)と手動色送りモードに切り替えられます。
電源をOFF→ONにしたときに直前まで使用していた色で復帰する記憶機能もあります。
ただし、
色の切り替えは順送りのみなので、ボタンを連打していて目当ての色を通り過ぎてしまった場合、また11回ほどボタンを押す必要があります。
また、電源スイッチと色切り替えスイッチが小さいかつ近いため、誤って同時押ししてしまう可能性がありますのでご注意ください。
個人的な要望では、電源スイッチをスライド式にするなど形状を分けられたほうが安全確実だったと思います。
電池蓋はキングブレード同様コインで回す方式です。
ネジ穴、ネジ共に金属製なので初期ロットのキングブレードのように
ネジが折れてしまうということはなさそうです。
電池は単四x3本。連続点灯時間は4~5時間とのことです。
注意点として、
プラスとマイナスの表記が逆のスロットが一つあるので、電池を交換する際にはご注意ください。(バネの方向で分かると思いますが)
筒は着脱可能です。(ターンオンやキングブレードの筒との互換性はありません)
スモーク仕様の筒となっていて、フィルムは入っていません。
持ち手側には大きなレンズが装着されていました。
■基板■
分解は容易で、ネジと筒のリングを外すだけです。
※注意:分解することによってメーカー保証が受けられなくなります。
※分解後の安全性は保証できませんのでライブで使うことは控えてください。
24C02Nが色記憶用のEEPROMなのは分かりますが、JZ154の刻印があるコントローラICの詳細は不明です。(ご存知の方教えてください)
裏面はスイッチのみです。
大きめな集光レンズを取るとフルカラーLEDが姿を表します。
放熱器付きの
3W LEDを使用しているとのことです(OptoSupplyっぽく見えますが型式不明)
(先代のエコブレードはEP204K-150G1R1B1-CA)
厚みのある集光レンズです。
中の人曰く、
「レンズは頑張った」とのことです。
■発色■
色ムラは瞬色瞬光、カラフルビームと比べて少ないです。現時点で市販のフルカラーペンライトでは一番良いでしょう。
フルカラーペンライトで気になる色分離ですが、
全くありませんでした。
RGBブレード(笑)とは何だったのでしょうか。
しかし、
先端にはこのようにRGB各色の色がうっすらと浮かび上がります。
なお、先端処理は不要な明るさです。
冒頭で示したように表現できる色は、白→黄→青→赤→えんじ→緑→浅葱色→若草色→橙→桃色→紫→黒(ブラックライトのイメージ)の全12色です。
切り替えの様子は以下の動画をご覧ください。
筒がスモーク仕様なのでどの色も柔らかい発色となります。ぎらぎら眩しい現行キンブレが苦手な方にも良いと思われます。
ただし、フルカラーペンライト故の弱点として白色の発色は良くありません。
左からカラフルビーム、瞬色瞬光、エコブレードSS、七色棒です。
この中では瞬色瞬光が青に近い白色、エコブレードSSが
紫色に近い白色、七色棒が緑色に近い白色となっています。
実は白色に関してはカラフルビームが一番良かったりします。(ただし、カラフルビームは耐久性が著しく悪い)
■消費電流■
連続点灯時間の値がパッケージには4~5時間とアバウトにしか書かれていなかったので、代わりに各色の消費電流値をテスターで測っておきました。
何かの参考にしてください。
色 |
mA |
白 |
43.5 |
黄 |
66.5 |
青 |
64.8 |
赤 |
52.2 |
えんじ |
32.1 |
緑 |
74.8 |
浅葱色 |
81.6 |
若草色 |
72.4 |
橙 |
62.1 |
桃色 |
25.9 |
紫 |
66.5 |
黒 |
29.6 |
3W LEDを使用されている割にはかなり電流を抑えていますね。
明るさよりも長時間点灯を重視されているライトということです。
実際の明るさについては、
◆monta@site ≫ コンサート用ペンライトの照度比較
を御覧ください。カラフルビーム、瞬色瞬光を軽く超えています。
気になる温度ですが、室温26℃で浅葱色を30分連続点灯したところ、
通気孔付近では41.1℃にまで上昇しました。持ち手の下側は28.9℃だったので上手く冷却できていると思います。
■まとめ■
■良い点
・現時点の市販フルカラーペンライトでもっとも明るい
・カラフルビームより軽い
・色ムラが少ない
・価格も3150円とフルカラーの中では一般的
・全長25cm以内に収まっている
・標準でストラップあり
・色のプリセット色が豊富
・電源OFF時に色の記憶機能がある
・電池蓋のネジが金属製で耐久性がある
■悪い点
・色の切り替えが順送りしかない
・白色が紫色に近い
・ボタンを押し間違えやすいかも知れない
現時点でフルカラーペンライトを買うなら最も良い選択だと言えます。
来月発売される
KING BLADE X10との比較が楽しみです。