[レビュー]40グラム台で8色点灯 七色棒(FK105)
[最終更新:2012.07.18 PM21:30]
今回取り上げますのは「きらきら工房」様が個人で製作・販売されているペンライト「七色棒(FK105)」です。
七色棒1本で青、白、オレンジ、紫、ピンク、緑、黄、赤の8色が点灯できます。8色ですけど七色棒です。
スフィアもごらく部もミルキィもAice5もカバーできますが、メーカー市販品ではなく、いわゆる「自作ペンライト」と呼ばれる種類のものですので使用できるイベントは限られます。ご注意ください。
自作ペンライトで他に有名なものにシナモンP様のシナモンブレード、BARA_P様のBARAブレードがあります。
いずれも使いやすくて人気なライトですが、その中でも七色棒を選んだのは「軽さ」が一番の理由です。
ストラップと本体だけで30.6g、電源の単4電池x1本を合わせても42.3gという圧倒的な軽さが特徴です。
この重量は本体基板に昇圧回路(DC-DCコンバータ)を搭載し、電源を単4電池x1本に済ませることで実現しています。
※昇圧回路の利点
高輝度LEDを点灯させるには一般的に3.3V以上の順方向電圧が必要です。(赤色や緑色なら2Vから光るものもありますがここでは除外)
乾電池1本では1.5V(Ni-MH充電池だと1.2V)しかないため、LEDを点灯させるには3本直列にして電圧を稼ぐのが一般的です。
しかし、昇圧回路を通すことで電池1本の1.5Vを任意の電圧にまで引き上げることが可能となります。
もちろん昇圧回路は魔法の回路ではないため、出力電圧と出力電流値には限界がありますが、最近の製品なら1.5Vを3.3V~5Vに昇圧して100mA弱の電流を取り出すことはできるそうです。
市販品ではコストの面から採用されにくい昇圧回路を搭載できるのも自作ペンライトの良いところですね。高輝度LEDを点灯させるには一般的に3.3V以上の順方向電圧が必要です。(赤色や緑色なら2Vから光るものもありますがここでは除外)
乾電池1本では1.5V(Ni-MH充電池だと1.2V)しかないため、LEDを点灯させるには3本直列にして電圧を稼ぐのが一般的です。
しかし、昇圧回路を通すことで電池1本の1.5Vを任意の電圧にまで引き上げることが可能となります。
もちろん昇圧回路は魔法の回路ではないため、出力電圧と出力電流値には限界がありますが、最近の製品なら1.5Vを3.3V~5Vに昇圧して100mA弱の電流を取り出すことはできるそうです。
(昇圧回路は高価なDC-DCコンバータICの他に、抵抗器、コンデンサ、コイルなど実装部品点数が増えるためコスト高)
■外観■
届いた七色棒です。ストラップも初めから付属しています。(重要)
定価は1本4400円+送料500円になります。
※購入される場合は、きらきら工房様の注意書きをよく熟読してください。
本体はポリカーボネート製(notアクリル)で頑丈かつ、ツヤのある上品な光り方をします。
この光り方は他のライトでは見られない珍しいものですね。
全長は19.9cm、太さは22mmとなっております。大電光よりも短いですが、発光部は12cmを確保しているので実用上はそこまで短いとは感じません。
オレンジ色のカバーは指サックを流用したものとのことで、基板の固定ピン隠し(後述)と滑り止めとして作用しています。
オレンジ色のゴムが目立つのでカッコ良くはないですね^^;
この青いピンがポリカーボネートボディと中の基板を固定する固定ピンです。
電池交換の際にはこの固定ピンを外して中の基板を取り出す必要があります。
七色棒は明るさを抑えて長時間点灯しますので現場で電池交換をすることは稀だと思いますが、失くしたときのため固定ピンは予備として計3つ付属しています。
底面の白いスライドスイッチは電源で、黒いスイッチは色切り替え(順送り)、赤いスイッチは色切り替え(逆送り)となっています。
なお、底面には蓋がありませんので浸水にはくれぐれもご注意ください。(自分の汗含む)
LEDの先端には集光レンズがあり、そこから筒内にある拡散シートへ光が伝わります。
筒の先端には反射シートがありますが、透明テープで貼ってあるためきらきら工房様曰く「作りが安っぽく見えてしまい不評」とのことです。
そのためか、今回のロットから
白い先端キャップが付属するようになったとのことです。
このキャップを装着することで、
いくらか安っぽさが和らぐ効果があるとのことです。
※あくまでmontaの感想ですが、キレイな発光部を短くしてしまうよりは反射シートだけの方が綺麗に見えます。現場でテープ処理は見えませんしね。
■基板■
こちらが七色棒(モデル:FK105)の基板です。
スイッチ類、電池ボックス、電流ヒューズ、昇圧回路、マイコン、フルカラーLEDから構成されます。
これが注目の昇圧回路ですね。
IC2がDC-DCコンバータIC(型式不明)、4R7と書かれている円い素子はインダクタ(コイル)です。
マイコンはAtmel社のAVR ATtiny13Aです。
LEDは日亜化学製のフルカラーLEDとのことです。(型式不明)
■発色■
前述のようにツヤのある上品な光り方をします。
特に黄色の発色が綺麗ですね。黄緑がかっていない濃い黄色です。
そして七色棒の発光部は均一な光り方を重視されているため、他のライトに比べてムラが非常に少ないです。
左から大電光改、七色棒、カラフルビーム、キンブレです。
七色棒以外は根元の光源と先端の明るさの差が大きいです。(七色棒も完全に均一というわけではありませんが、他と比べれば相対的に明るさの差は少ないと言えます)
またフルカラーLED仕様だと気になるのが「色分離」ですが、
全く分離感がありませんのでご安心ください。RGBブレードとは何だったのか……。
■点灯時間■
前述のとおり電池は単4電池x1本(1.5V)です。エネループなどの充電池(1.2V)にも対応しています。
各色の連続点灯時間はきらきら工房様から転載させていただきます。
電池寿命の目安(eneloop(750mAhの物)を使用した場合、記載の時間中明るさ、色味が一定になる様に設計されています。※劣化電池等では使用時間は短くなります。)
アルカリ電池をご利用の場合、銘柄、保存状況、製造日からの日数等が違う為、明確な使用可能時間を示す事が出来ません。
アルカリ電池をご利用の場合、銘柄、保存状況、製造日からの日数等が違う為、明確な使用可能時間を示す事が出来ません。
色 | 点灯時間 |
青 | 9.3時間 |
白 | 4.4時間 |
オレンジ | 6.2時間 |
紫 | 5.7時間 |
ピンク | 5.3時間 |
緑 | 9.3時間 |
黄 | 4.4時間 |
赤 | 9.3時間 |
最低でも白の4.4時間、最高では赤緑青の9.3時間と非常にスタミナがあることがわかります。
1ライブは余裕で持ちますね。
■照度の比較■ 明るさ(照度)の比較ですが、大変申し訳ありませんが今回は時間の都合上きらきら工房様の測定結果を転載させていただきます。
後日、他のフルカラーペンライト(瞬色瞬光、エコブレードSS)と共に計測致します。
値の単位はLXです。
大電光改 | 七色棒 | |
青 | 26 | 30 |
緑 | 14 | 18 |
赤 | 29 | 15 |
白 | – | 42 |
オレンジ | – | 24 |
紫 | – | 37 |
ピンク | – | 34 |
黄 | – | 32 |
なお、七色棒にはプリセットされた8色以外の色を出す方法として、「即席調合モード」という色指定方法があります。
これは本体の底面の黒ボタンもしくは赤ボタンを押している間、発光色がグラデーション変化していき、ボタンを離すと色が固定されるというものです。
この即席調合モードを利用すると
パステルブルーなどのレアな色も作れますが、残念ながら電源を切ると設定がリセットされてしまいます。
■きらきら工房様への質問■
七色棒で気になる点について、きらきら工房の中の人である「七色の氷」様にいくつか質問をしてみました。
Q1:現在の七色棒(FK105)のプリセット色は8色ですが、他の色(パステルブルーやエメラルドグリーン)を次期FK301で追加する予定はありますか?大電光など市販品で再現できない色だと重宝します。
[御回答]
次世代七色棒(フルカラーLEDサイリウム)FK301には非常に精度の高い電子回路を搭載予定で、今まで以上に安定した色味を出せる事と少数カスタマイズモデル(の予定)ですので、市販品には無い色をご希望により入れられる予定です。
現行機(FK105)でもプリセット色を12色程度まで増やす事は出来ますが、元々スフィアライブで使う為に開発したので必要の無い色は入っていないと言う事です。また、一般的で無い色を多く入れると使いにくいと言う事も考慮し現行機では8色になっています。
また、カスタマイズモデルは非常に手間が掛かるので現行機(FK105)でご希望よりプリセット色数を増やす対応は出来ません。ご了承ください。
[御回答]
次世代七色棒(フルカラーLEDサイリウム)FK301には非常に精度の高い電子回路を搭載予定で、今まで以上に安定した色味を出せる事と少数カスタマイズモデル(の予定)ですので、市販品には無い色をご希望により入れられる予定です。
現行機(FK105)でもプリセット色を12色程度まで増やす事は出来ますが、元々スフィアライブで使う為に開発したので必要の無い色は入っていないと言う事です。また、一般的で無い色を多く入れると使いにくいと言う事も考慮し現行機では8色になっています。
また、カスタマイズモデルは非常に手間が掛かるので現行機(FK105)でご希望よりプリセット色数を増やす対応は出来ません。ご了承ください。
Q2:即席調合モードでセットした色を記憶できるようにする機能を追加する予定はありますか?
[御回答]
現時点では調合モードの色を記憶させる為のマイコンのプログラムを書く技術を持っておりません。少しづつ勉強していますが、相当の年月がかかると予想されますので、FK301に記憶機能を搭載する事は恐らく出来ません。
現在は調合モードが3番目で電源スイッチを入れてから好きな色を調合出来る様になるまでかなりの操作が必要なので、お好みで調合モードから起動するなどの方法を取って少しでも早く好きな色を出せる様に改善する事は出来ます。
また、そもそもFK301はカスタマイズモデルなので、ユーザー様が希望される色を予め記憶させた状態でお渡しする事が可能ですので、今まで以上に満足して頂ける物になるのでは?と考えています。
質問は以上です。[御回答]
現時点では調合モードの色を記憶させる為のマイコンのプログラムを書く技術を持っておりません。少しづつ勉強していますが、相当の年月がかかると予想されますので、FK301に記憶機能を搭載する事は恐らく出来ません。
現在は調合モードが3番目で電源スイッチを入れてから好きな色を調合出来る様になるまでかなりの操作が必要なので、お好みで調合モードから起動するなどの方法を取って少しでも早く好きな色を出せる様に改善する事は出来ます。
また、そもそもFK301はカスタマイズモデルなので、ユーザー様が希望される色を予め記憶させた状態でお渡しする事が可能ですので、今まで以上に満足して頂ける物になるのでは?と考えています。
七色の氷様、この度は当方の身勝手な質問にお答え頂き、誠にありがとうございます。
現在設計中の次期七色棒(FK301)ではプリセット色が増えることを個人的に望んでおります。
■まとめ■
■良い点
・電池込みで40g台という圧倒的な軽さ
・ツヤがあり高級感がある発光
・電池の持ちが良い
・大電光改並の明るさを確保
・標準でストラップあり
・開発者blogの更新頻度が高い&工作で参考になる情報が多い
■悪い点
・手作り感は確かにある(指サックや底の処理)
・プリセット色が物足りない
というわけで、「とにかく軽くて多色が綺麗に表現できるライトが欲しいんだけど」という方に七色棒はオススメ致します。・電池込みで40g台という圧倒的な軽さ
・ツヤがあり高級感がある発光
・電池の持ちが良い
・大電光改並の明るさを確保
・標準でストラップあり
・開発者blogの更新頻度が高い&工作で参考になる情報が多い
■悪い点
・手作り感は確かにある(指サックや底の処理)
・プリセット色が物足りない
このサイトは記念すべき1000ポスト目も光る棒のレビューだったmontaがお送りしております。
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