2012 年 12 月 30 日

ペンライトコレクション2012




今年は数多くのペンライトが発売されました。
・ポスト閃ブレの座を狙うために高輝度・高出力化 ・ケミカルライトの置き換えを狙うためにフルカラー化
この2つをキーワードとして市販ペンライトの性能が飛躍的に向上した1年だったと思います。
一体誰が市販ペンライトにごついヒートシンクと複雑なマイコンICが平然と搭載されるような未来を予想したでしょうか?
もはや子供のおもちゃではありません。

それでは発売順に振り返ってみましょう。

■4月「カラフルビーム」



まず先陣を切ったのはプレイアベニューのカラフルビームです。
市販ペンライトで恐らく初めてフルカラーRGB LEDを採用したペンライトで、これ一本で12色もの表現ができるようになりました。
ただ、壊れやすい(折れやすい)のと、全長が27cmでレギュレーションに引っかかりやすいという性質上イマイチ使い勝手がよくない印象でした。
しかし流通経路が広いのか今でも現場で見ることがあります。大事に使ってくださいね。

■4月「キングブレード・マックス」



閃ブレの代わりとなる市販ペンライトの登場が望まれ、キンブレはその期待に応えただけの話です。
当初はキラキラタイプのシャイニングフィルムのみのラインナップでしたが、後にマットフィルム版の発売および通販でのチューブ単体販売も行われました。

■4月「イナズマネオンスティック」



老舗ターンオンが高輝度化競争に参戦。
閃ブレの筒として利用されてきたターンオンが一体どういう製品を送り出すかに注目が集まりましたが、その実態はももクロのギガライトをパッケージングし直しただけというお粗末なものでした。
高い、重い、熱い、色ムラがある、持ちにくいなど眉をひそめるクオリティでしたが、この失敗から後に「サンダー」という傑作が生まれます。

■6月「大電光改エメラルドグリーン、バイオレット、オレンジ」



大電光改に新色としてエメラルドグリーン、バイオレット、オレンジが新たに加わりました。
オレンジ色は今まで無かったのが謎でした。(大電光煌でカバーする方針だったのでしょうけど)

■7月「七色棒(FK105)」



きらきら工房様が個人で製作されているフルカラーペンライトです。
昇圧回路が入っており、単四電池一本で長時間安定して発光させることができます。
また光り方も化粧瓶のようにツヤのある輝きをします。

■7月「瞬色瞬光」



一応RGB LEDを載んでいますが、RGB各色のON-OFFを手動で行うしかなく表現できる色はわずか7色だけという潔さが好きです。
理科の教材にいいと思いますね。

■7月「エコブレードSS」



自作品からメーカー製品へとなったエコブレードSSです。
市販品で全長25cmを切ったフルカラーペンライトはエコブレSSが初ではないでしょうか?
プリセット色も豊富ですし、色分離もないため使い勝手が良いです。

■7月「光刀正光」



明るさも長さも悪くないのですが、強烈な色分離を引き起こす厄介なやつでした。

■8月「キングブレードX10(テン)」



多くを語る必要はないですよね。
発売からわずか4日後のアニサマで数多く目撃できる程度に普及していきました。

■9月「サンダー、サンダー彩」



ターンオンが本気を出して作ったペンライトです。
色ムラがほぼない強烈なオレンジの発光は真の擬似UOと言えます。(明るすぎるのも困りモノですが……)
また、彩シリーズは赤色、緑色、青色のパワーLEDを採用したことによって発色が他の白色LEDよりも次元が違うレベルに達しました。

■10月「AKB48オフィシャルスティックライトNEO」



どう見てもキンブレのOEMでした。
ロゴが光る先端処理がステキです。

■11月「キングブレード スーパーブルー」



キンブレに青色LEDタイプが追加されました。
また回路自体にも手が加えられ、これまで問題視されていたフリッカーが解消されています。

■11月「シナモンブレードIII」



アイマスライブのレギュレーション「全長25cm以下、ボタン電池使用、市販品」に対応した初のフルカラーペンライトです。
表現できる色もアイマスキャラ色に準拠となっています。

■12月「ルミエース」



高輝度競争にルミカが参戦してきました。
時間制限ありのブーストモードが厨二っぽくて非常に良いですね^^;

■12月「カラフルサンダー110」



ターンオンがわずか3ヶ月でサンダーをフルカラー化させました。
もうこれ一本あれば自社のネオンスティック、キラキラスティックの需要を食ってしまうのではないかと危惧するほど完成度は高めです。
今年はカラフルビームに始まり、カラフルサンダーに終わった年でした。

なお、せっかくなのでmontaが所持している他のペンライトも載せますね☆

■サイリュームクラシック

サイクラちゃんです。写真写りの良さに定評があります。

■高輝度LEDハイパーペンライト

オレンジ色しか持っておりません。なんか白っぽいです。

■イルミライトミニ

オレンジ色しか持っておりません。なんか赤っぽいです。

■チアライト

オレンジ色しか持っておりません。中身はそのままです。

■ハイパワーチアライト

オレンジ色しか持っておりません。形が卑猥です……。

■大電光煌

やはり形が卑猥です。
3本持っていますが、2本はヘッドパーツの部品取りにされたようです。

■ピカピカ棒

100円ショップに売っていたので一時期重宝していました。
なにげにPWM調光しているためフリッカーが発生します。

■ネオンスティック

主に閃ブレの筒として利用されてきました。
何もかも懐かしいですね……
ここに写っていない筒があと5本あります。

所持しているペンライトは以上です。

それでは2013年もコレクションが増え続けるmonta@siteにご期待ください!
Filed under: ペンライト総合,日記 — monta @ 22:00

2012 年 12 月 24 日

[レビュー]ターンオン カラフルサンダー110


[最終更新:2013.01.18 AM01:25]



メーカー ターンオン有限会社
発売日 2012年12月19日
(一部店舗のみ先行発売)
定価 2,678円
購入日 2012年12月19日
購入店 でらなんなん秋葉原店
購入価格 2550円
ペンライト色 レッド、ブルー、ライトブルー、イエロー、オレンジ、グリーン、ライトグリーン、ピンク、ピーチ、バイオレット、パープル、ホワイト
光源 3W RGB高輝度LEDx1
電池 単四x3
光量切り替え なし
連続点灯時間 2.5~10時間(メーカー公表値)
※色によって異なる
全長 24.7cm
重量 104.3g(電池・ストラップ含む)
ストラップの有無 付属




数々の公式ペンライトやネオンスティック、キラキラスティックシリーズで有名なターンオン様よりフルカラーペンライト『カラフルサンダー110』が発売されました。
今年9月に発売した「サンダー」のフルカラー版になります。
たった三ヶ月でフルカラー版を投入してくるあたり、ペンライト業界がかつてないほど激戦になっているのが見て取れます。
一ユーザーとしては企業間競争によって「より高機能、より発色の良いペンライト」が開発されていくのは喜ばしいことですね。



購入したのはカラフルサンダー110ベーシックタイプ(24.7cm)のキラキラとホワイト(乳白色)バージョンです。
全長20cmのSタイプもラインナップされているのでカラフルサンダーは計4種類存在します
お買い求めの際には種類をお間違えのないようご確認ください。


パッケージスキャン(※2209×3308ピクセル)



●特殊レンズと先端加工でムラなくキレイに光る!

●危険な「目に見えるライトのチラつき=フリッカー」なし。
*「目に見えるライトのチラつき=フリッカー」:私たちが手掛けてきたオフィシャルペンライトでは、不採用品とされています。
1秒間に3回以上の点滅(3Hz)は「光過敏性発作=けいれん」を誘発する危険性があるとして、放送その他業界団体から「使用を控えるべき」とされています。
『ターンオンは分かっている』(確信)
フリッカーがないのは非常に重要ですね。
従来のサンダーは電流制限抵抗をスイッチで物理的に切り替えていたので原理上フリッカーは発生しないのですが、カラフルサンダーはICでPWM調光しているのにも関わらずフリッカーを感じないのでかなり上手く制御していますね。

■外観■

全長は24.7cmでキンブレよりも0.3cm短くなっています。
筒の太さはネオンスティックシリーズからお馴染みの26mm仕様です。



重量は104.3g(電池、ストラップ込み)



カラフルサンダーの方が通気口が広くなっています。



電池は単四電池x3本です。サンダーが4本仕様で電池ボックスの極性が非常にわかりにくかったのに比べて視認性が向上しています。
躊躇なく新しい金型を用意するターンオンの姿勢は非常に好感が持てますね。



筒は恐らくキラキラスティックのホワイトの流用と、今回新たにラインナップされたホワイト(乳白色)タイプの2種類です。



もちろん取り外し可能です。(個人的にはSタイプの筒を別売りして欲しいところです)



先端処理はサンダーと同様にスポンジが先端裏に付いています。
※ホワイト(乳白色)タイプの筒にもスポンジが付いています。
キンブレシリーズのように完全にフタをしてしまうよりキレイに見えます。(個人的には「AKB48オフィシャルスティックライトNEO」のようなロゴが光る先端処理が好きですが)




また、サンダーと違って筒の内側にさらにもう一枚透明なフィルムが入っています。
これは恐らくスポンジのずれ落ちを防止するものだと思われます。
(もしかしたらサンダーの現行ロットも同じ仕様になっている可能性が高いです)



レンズは意外なことにサンダーと同様です。サンダー彩の拡散レンズではありません。
ちなみに、


キンブレX10は二次ロットからレンズがスモークされています。

■操作性■

電源のON、OFFは底面の電源スイッチを1秒長押しします。
先日レビューしたルミエースの2秒長押しに比べて使いやすいです。

点灯後は電源スイッチを軽く押すたびに色が「レッド→ブルー→ライトブルー→イエロー→オレンジ→グリーン→ライトグリーン→ピンク→ピーチ→バイオレット→パープル→ホワイト」の順で切り替わります。
ただし、電源をOFFにして再点灯すると一番最初の色(レッド)に戻ります
例えばMC中に一度消灯してしまうと、目的の色まで再度ボタン連打をしなければなりません。
ピンクやホワイトといった使用頻度の高そうな色が後半にあるので、このリセット仕様は使いにくいですね。(※ホワイトはできれば白色LED推奨ですが……)
色の記憶がなければ順送り、逆送りボタンを付けて欲しいところでした。
●2013-01-18追記● 色記憶対応版が発売されました。詳しくは後述をご覧ください。

■高周波ノイズについて(※初期ロットに限る)■
カラフルサンダーはPWMで高速に光を点滅させて調光しているのですが、高速過ぎるのか何か共振してしまっているようで高周波ノイズが微かに聴こえます。
もっとも、静かな部屋で持ち手に耳を近づければ分かる程度の小さな音なので、ライブ会場ではまず問題になりません。
ノイズの大きい順は以下の通りです。
ホワイト、ピーチ>ライトグリーン、イエロー、ピンク、バイオレット>オレンジ、ライトブルー、パープル>レッド、グリーン、ブルー
要は複雑な色ほど五月蝿いわけです。
●2013-01-18追記● 高周波ノイズ改善版が発売されました。詳しくは後述をご覧ください。

■発色■ まずは色ムラをチェックします。


サンダーと同様に色ムラがほとんどありません。理想的な発光と言えます。
キラキラとホワイトの違いですが、照明が明るい場所だと違いが如実です。
X10も同じですがホワイトは乳白色がブレンドされてしまいます。

また、一部の色において「筒の根元に原色が見える現象」が発生します。


例えばホワイト。
X10のような紫がかった白ではなく、白色LEDにだいぶ近い色ですが根元には緑色や赤色がうっすら浮かび上がっています。


他に同様な現象が発生するのはイエローです。根元に赤色が浮かび上がります。
その他の色についてはほぼ気にならないレベルで収まっています。

次に色分離をチェックします。


フリッカーが発生しない以上、色分離もありません。

そして各色の比較をします。
比較対象はキングブレードX10、ルミエース、キングブレード(マット、シャイニング)です。
先日Twitterに掲載していたものと同様になります。
■ホワイト■


先に示したようにカラフルサンダーの白色はキンブレX10よりも白に近くなっています。
ただし、キラキラタイプは


RGBの各色がチカチカし過ぎな気がします。(間近で直視することはないと思いますが)

■オレンジ■


単色オレンジには勝てませんが、X10のオレンジより若干赤色が濃くなっています。
オレンジに関しては現状はサンダーがもっとも発色、照度共に優れています(LV3は使いすぎないようにしましょう)

■レッド■


明るい場所ではX10よりも赤みが強く見えます。
恐らくカラフルサンダーの方が筒が細いことが有利に働いているようです。

■グリーン■


X10とカラフルサンダーは同等です。
あと、グリーンは白色LED+フィルムタイプだと変に濃い緑なので、やわらかい発色が好みなら緑色LEDかRGB LEDなペンライトがいいですね。

■ブルー■


レッドと同様、明るい場所ではX10よりも青みが強く見えます。

■イエロー■


イエローは白色LED+フィルムタイプが黄緑色に近くなるのに対し、RGB LEDはちゃんと黄色に発色します。
カラフルサンダーの黄色はX10よりも赤みが強い黄色になります。

■ピンク、ピーチ■


ピーチ色を用意しているのがターンオンらしいですね。
ピーチはピンクよりも色が薄くなります。

■パープル、バイオレット■


パープルとバイオレットはX10とカラフルサンダーで表記が逆になっています。
同じ傾向の色が入れ替わっているだけなので実用上は問題ありません。

■ライトグリーン■


カラフルサンダー、X10共に同系統の発色をします。


■ライトブルー■


ライトグリーン同様、差異が少ないですがあえて言えばX10の方が青色が強く、カラフルサンダーの方がパステルブルーに近いです。

■照度・消費電流■
例によって照度は「コンサート用ペンライトの照度比較」ページにまとめていますのでそちらをご覧ください。
ホワイトタイプとキンブレX10はほぼ同等の明るさ、キラキラタイプはさらに明るくなります。

各色の消費電流値をテスターで測っておきました。
何かの参考にしてください。
mA
レッド 140
ブルー 160
ライトブルー 240
イエロー 200
オレンジ 150
グリーン 110
ライトグリーン 110
ピンク 160
ピーチ 130
バイオレット 170
パープル 210
ホワイト 280

■分解■
※分解及び改造行為を行ったペンライトは安全性が保証できないためライブ会場に持ち込まないでください。
分解の手順はサンダーとほぼ同じです。


まずレンズ脇のネジを2本外します。



持ち手の上部が回転できるようになるので取り外します。



本体の隙間を広げて開きます。



もはや最近のペンライトには必須なヒートシンク。



LED。リード線がRGBに分かれているので非常にわかりやすいですね。



底面スイッチ。



レンズ。



基板。
取り外そうとしましたが電池ボックスの電極とハンダ付けされてしまっているため、これにて断念しました。
ちなみに上部のLEDとヒートシンクを少し動かすと、簡単にリード線がハンダの部分から折れてしまうのでご注意ください(写真では緑のリード線が取れてしまっています。※あとでハンダ付けしなおしました)



持ち手の通気口裏に基板があることが分かったので、浸水にはご注意ください。

■色記憶ON機能追加タイプについて■
初期ロット発売からわずか3週間後の2013年1月11日に色記憶に対応したカラフルサンダーが発売されるとのアナウンスがターンオン社からありました。
色記憶があるとないとでは使い勝手が大きく異るため、初期ロットを購入された方も無料交換してくださるとのことです。いわゆる、【神対応】というやつですね。
詳しくは、ターンオン社のサイトをご覧ください。
色記憶ON機能追加タイプに伴う旧タイプ品との無料交換について




メール受付フォームがありますので、交換希望のカラフルサンダーの種類と本数を記入します。



1週間以内に色記憶対応版が先に届きます。
着払い用の伝票も同梱されていますので初期ロットを梱包して送り返します。



同梱されていた案内用紙によると、【※一部製品で見られた「高周波音」も改善しております】とのことです。
偶然か否かは分かりませんが、当blogで指摘した高周波音問題が解消されているのは嬉しいですね。



色記憶対応版のカラフルサンダーです。



新パッケージスキャン(※2206×3312ピクセル)
一見、初期ロットと区別が付きにくいですが、


色記憶対応ロットは表面に「濃い銀色の星が混ざっている」、裏面に「色記憶ONの記述がある」という違いがあります。
もし店頭で初期ロットを買ってしまった場合でもターンオンに連絡すれば交換品を発送してもらえます。



本体の外観には変化がありませんでした。

■まとめ■
■良い点
・価格がキンブレX10より安い
 (シモジマで扱われればさらに安くなる)
・キラキラとホワイトタイプが標準で用意されている
・明るさはキンブレX10と同等以上(キラキラ)
・フリッカー、色分離なし
・色ムラがない(混合色の原色が見える現象は除く)
・先端処理がスポンジタイプなので先端まで発光する
・重量も標準的(X10以上サンダー以下)
・ターンオン社の対応が早い

■悪い点
・色の切り替えが順送りしかない
現時点のフルカラーペンライトでは最も使い勝手が良い製品と言えます。
まだ1本もフルカラーペンライトをお持ちでない方には特にオススメできるペンライトですね。
企業体力のあるターンオンだけあって、使い勝手が悪い部分は速攻で直してくるのも好感が持てます。

2012 年 12 月 22 日

[レビュー]ルミカのブレード ルミエース


[最終更新:2012.12.22 PM13:55]



メーカー 株式会社ルミカ
発売日 2012年12月26日
(一部店舗のみ2012年12月19日先行発売)
定価 1575円
購入日 2012年12月19日
購入店 でらなんなん秋葉原店
購入価格 1260円
ペンライト色 ホワイト、レッド、ピンク、グリーン、ブルー、イエロー、オレンジ、バイオレット
※全て個別売り
光源 白色LEDx1
電池 単四x3
光量切り替え 3段階+ブースター
連続点灯時間 6~20時間(メーカー公表値)
全長 25cm
重量 97.6g(電池・ストラップ含む)
ストラップの有無 付属


ケミカルライト(ルミカライト)や大電光シリーズでお馴染みの老舗ルミカ様よりブレードタイプの高出力ペンライトが発売されました。


ホワイト、レッド、ピンク、グリーン、ブルー、イエロー、オレンジ、バイオレットの全8色がラインナップされています。
キングブレードが今年4月に発売されてから早8ヶ月。ペンライトの新商品ラッシュが加速しております。



パッケージスキャン(※2348×3352ピクセル)
なお、色ごとにパッケージの背景色、文字色も異なるという中々凝った仕様です。
形も長方形ではなく羽子板状で珍しいですね。末広がりの縁起担ぎでしょうか。

■外観■

新発売のペンライトなのに既視感がありますが気のせいです。



寸法はキングブレードとほぼ同等ですが、筒と持ち手の太さがキンブレより2mmほど細くなっています。



重量は電池込みで97.6gでした。



冷却用の通気口は2箇所あります。



電池は単四電池x3本で、ドライバーやコインなどを使うことなくフタを開けることができます。



無地の白いストラップはキンブレより太くて長いです。
長さの調節もできるようになっています。



レンズ部


赤と紫はレンズが着色されているだけで、光源自体は共通の白色LEDとなっています。



筒はもちろん着脱できます。
ただし、ターンオンやキンブレとの互換性はありません。



筒先端の裏側には円錐形の反射鏡があり、フィルムの色とLEDの光を混ぜて反射します。



ただ、いささか反射しすぎなため、先端が不自然に光っているように見えます。
(振ると先端の軌跡がわかるぐらい)

■操作性■

電源のON、OFFは底面の電源スイッチを2秒長押しします。
キンブレが軽くスイッチを押しただけで点灯してしまう仕様のため、運搬中に勝手に付いていたという事故があるのに比べればルミエースはセーフティーな仕様と言えます。(なお、キンブレもスーパーブルーから若干長押しする仕様になりました)
ただ、2秒という時間は思いの外長いため、ライブで曲が切り替わった瞬間に点灯できないというジレンマもあります。

点灯後は電源スイッチを軽く押すたびに光量が「High→Mediam→Low」という順番で切り替わります。
「明るい→暗い」という順で変わるので、「暗い→明るい」順の他ペンライトに慣れていると戸惑いますね。



本体横のブースタースイッチを押すことでHighモードよりも明るいブーストモードに切り替わります。


ただし、ブースタースイッチを押している間だけ有効です。
ボタンを離したら元の明るさに戻ってしまします。
また、ブーストは連続20秒で強制解除されますので、ブーストが必要な場合は再度スイッチを押す必要があります。
長時間の超高輝度発光は本体の冷却が必要なことや、周りの人に迷惑であるのでルミエースの手動操作が必須な仕様は理に適っているとも言えます。(サンダーLV4は迷惑です)

■フリッカーについて■
キンブレはPWM制御によって光量を調節しているのですが、パルスの周期がよくないのか最大輝度以外ではフリッカーが発生していました。(暗い部屋でキンブレを振ってみれば残像が出ます)
後にスーパーブルーではフリッカーが改善されていることが確認できています。
ルミエースについては以下の動画をご覧ください。


全明るさにおいてフリッカーが発生しています。残像が出るキンブレほど目立つフリッカーではありませんが、動体視力の良い人であれば気付くレベルです。
また、動画ではブーストモードではフリッカーが見えなくなっていますが、これは露出補正が働いたためで実際には少量のフリッカーが発生しています。
(デジカメでシャッタースピードを1/30秒より速く設定してフォーカスを合わせればよくわかります)

■発色■


ルミエースとキンブレのLEDは白色LEDですが、色の傾向がルミエースは昼白色寄り、キンブレが昼光色寄りになっています



ホワイト
前述のLEDの色の違いによりルミエースとキンブレも微妙に色が異なります。



ブルー
キンブレ旧ブルーと同等です。



オレンジ
ルミエースの方がオレンジ色が薄いです。写真では明るく見えるのはLEDの光がより透過しているためです。



グリーン
ルミエースの方が明るい緑になります。



レッド
ルミエースは白色LEDプラス着色レンズなことを考慮すれば健闘しています。



バイオレット
キンブレのマットに近い色になります。



イエロー
ルミエース、キンブレで大きな違いはありません。



ピンク
ルミエースの方がキンブレよりも鮮やかなピンクに見えますね。

■照度・消費電流■
例によって照度は「コンサート用ペンライトの照度比較」ページにまとめていますのでそちらをご覧ください。

参考までに新品アルカリ電池4.5V時の消費電流も測っておきました。
光量 mA
Low 60
Mediam 110
High 260
Boost 460
放熱は後日掲載します。

■分解■
※分解及び改造行為を行ったペンライトは安全性が保証できないためライブ会場に持ち込まないでください。


まず上下のリングをマイナスドライバーなどで外します。



リングを外せば簡単に開きます。



底面側の電極と基板がビニルコードでハンダ付けされていたのには驚きました。(製造の手間的な意味で)



基板



LED



ヒートシンク。キンブレより長さはありますがフィンの数は少ないです。



レンズ(赤色の場合)

■まとめ■
■良い点
・価格が安い
・取扱い店舗が多い
・明るさはキンブレ以上(ブースト使用)
・ブーストの制限が設けられている

■賛否両論
・先端が妙に明るい
・電源ONOFFに2秒必要
・レッド、グリーン、ブルーはカラーLEDが良い

■悪い点
・フリッカーがある(初期キンブレよりは少ない)
・マットタイプがない

2012 年 12 月 16 日

[レビュー]ボタン電池でアイマス対応 シナモンブレードIII




メーカー iNSTITUTE M@STER
発売日 2012年11月11日
定価 6000円
購入日 2012年12月1日
購入店 「iNSTITUTE M@STER Web」
購入価格 6700円(送料700円込み)
ペンライト色 赤、青、白、橙、緑、紫、桃、紺、黄、黄緑、浅葱、臙脂、ひよこ
光源 フルカラーRGB LEDx1
電池 CR2032 x1
光量切り替え 2段階(ノーマル、ブースト)
連続点灯時間 40分(ひよこブースト)~6時間(緑ノーマル)[メーカー公表値]
全長 20cm
重量 53g[メーカー公表値]
ストラップの有無 なし(ストラップホールあり)
「iNSTITUTE M@STER」のシナモン様が製作・販売するシナモンブレードIIIです。

アイドルマスターのライブレギュレーション(2012年12月現在)
・全長25cm以下
・電源はボタン電池を使用
・市販品であること
上記を満たした「アイマス完全対応フルカラーペンライト」になります。もちろん世界初です。
全長25cm以下には他フルカラーペンライトも該当しますが、ボタン電池に対応したのはシナモンブレードIIIが初です。
また、シナモンブレードIIIは全長を20cm以下とすることでAKB48のレギュレーションにも対応できています。
そして最後の「市販品」という条件ですが、これまでのシナモンブレードだと安全面は市販品並に考慮されているものの、販売形態がコミケなど即売会での手売りがメインで事実上「同人アイテム」という域を出ないものでした。
何を以って市販品とするかですが、詳しくは「シナモン様のご見解」をご参照ください。
また、販売形態は手売りだけでなく、今後は楽天市場への出店も検討しているとのことです。



表現できる色はアイマスのキャラ色である全12色(赤、青、白、橙、緑、紫、桃、紺、黄、黄緑、浅葱、臙脂)+小鳥1色(ひよこ)になります。



マニュアルを見てもわかるようにアイマス愛に溢れていますね。


■外観■

左からカラフルビーム、瞬色瞬光、光刀正光、シナモンブレードIII、七色棒FK-105、エコブレードSS、キングブレードX10です。
全長は20cmとなっており、フルカラーペンライトの中では最小サイズになります。
外観は水色のプラスチックで覆われており、これまでのシナモンライト、シナモンブレードのようにシースルーで基板が丸見えということはありません。見た目は完全に市販品と同等です。



しかし、電池蓋の継ぎ目からわずかに光が漏れてしまっています。個体差かも知れません。



乳白色の筒は着脱可能。



筒は内側の光をよく通す仕様になっています。



筒先端には半透過反射フィルムが貼ってあります。



LED拡散レンズは基板に直付けとなっています。



電池はCR2032一個を垂直に挿入します。
もちろんドライバーレスで電池にアクセス可能です。



側面には色の切り替え(順送り、逆送り)に使うジョグスイッチと、モードの切り替えを行うタクトスイッチが配置されています。



電源のON/OFFは、ジョグスイッチとタクトスイッチを同時に押し込むことで行います。
慣れないうちはタクトスイッチを押し込みにくいですが、使っているうちに勝手がわかるようになります。



底面にはストラップホールがありますが、ストラップ自体は付属していないので各自お好きなモノをお付けください。


montaはnamcoのストラップを付けておきました☆


■機能■
シナブレIIIの機能は多彩です。


まず色の遷移モードとしてアイマスキャラ色モード、ColorfulDaysモード(エコブレSSの色並びと同じ)、スムーズモード、キオクモードの4種があります。
遷移モードの切り替えはジョグスイッチを軽く押し込むことで行います。
ジョグスイッチを強く押し込んだ場合は、色にロックがかかり、ジョグを傾けても色が変わらなくなります。

A:アイマスキャラ順モード
赤(春香)→青(千早)→白(雪歩)→橙(やよい)→緑(律子)→紫(あずさ)→桃(伊織)→紺(真)→黄(亜美/真美)→黄緑(美希)→浅葱(響)→臙脂(貴音)→ひよこ(小鳥)
B:ColorfulDays順モード
白→黄→青→赤→臙脂→緑→浅葱→黄緑→橙→桃→紫→紺
C:スムーズモード
LEDのRGB色を細かにブレンドすることで自由な色を作り出すモードです。
ジョグスイッチを弱く傾けると以下の順でじわじわ~と色が移り変わっていきます。
[赤……黄……緑……青緑……青……紫……赤……白(弱)……白(強)]

任意のポイントで止めてタクトスイッチを押すことで、その時の色を記憶することが可能です。
記憶した色は次の「キオクモード」にて使用可能になります。
D:キオクモード
スムーズモードで登録した色を使用するモードです。
13色まで色の保存が可能となっています。
※電池を外しても設定情報は保持されます。スゴいことやってます。
次に各色ごとに光の出力レベルをノーマルモードとブーストモード(ノーマルの4倍相当)に切り替えることができます。
出力の切り替えは側面のタクトスイッチを長押しすることで行います。
詳しい使い方はシナモン様のページをご覧ください。
動画もあります。




■分解■

ネジを2本外すだけで基板にアクセス可能ですが、裏面を見たい場合にはどうやらリード線を除去する必要がありそうでしたので断念しました。


■重さのバランスについて■

重量は電池込みで実測50gです。
フルカラーペンライトでは軽い部類ですが、実は「筒と持ち手部分の重さの割合」が他のペンライトと大きく異なります。
他のフルカラーペンライトの筒と持ち手の重量のバランスを比較しました。
シナブレIII キンブレX10 エコブレSS 瞬色瞬光 光刀正光 (番外編)サイクラ
筒の重さ 19.2g 19.1g 11.5g 13.3g 20.5g 17.2g
持ち手の重さ 31.5g 74.9g 73.3g 31.5g 84.1g 16.1g
筒の割合 37.8% 20.3% 13.5% 29.6% 19.5% 51.6%
この表からシナブレIIIの筒は、全長と細さの割に重いと言わざるを得ません。
ペンライトは振るものなので、頭(筒)が重いほど腕への負担が増えてしまいます。
※振るのに最も適していないのはサイクラことサイリュームクラシックさんです。

■発色■
最初に述べさせていただきますが、シナモンブレードIIIはアイマスレギュレーションに対応するために本体の小型化と電源のボタン電池化を行ったため、他フルカラーペンライトに明るさでは及びません。
これは恐らくCR2032から取り出せる電流値が極端に少ないためだと思われます。
以降の写真は全てブーストモード時に撮影したものです。



色ムラはLED付近が強く発光する傾向です。



白は市販フルカラーペンライトが総じて紫がかるのに対し、シナモンブレードIIIは緑がかった白になります。



赤は明るい場所だと筒の乳白色が浮いた色になります。



青は筒全体がキレイに光ります。



橙(オレンジ)は長時間用サイリウムのオレンジに似た色ですね。



緑も青同様、筒全体がキレイに光ります。



紫も問題ありません。



※他ペンライトはピンクモードで撮影
桃色は色が薄いため、明るい場所だと薄紫色に見えます。
ピンク系統の色なら後述の臙脂色の方が近いと思われます。



紺はエコブレSSのブラックライト色モードと似たような黒紫の発色になります。
※エコブレSSもアイマス仕様の色を備えています。



黄色は電池が消耗してくると緑色に寄ります



黄緑はキンブレX10やエコブレSSがアイスグリーンに近いのに対して、黄色味が強い色になります。



※他ペンライトは水色モードで撮影(エコブレSSを除く)
浅葱色は緑が強めに入った水色をよく表現できています。



臙脂色は一般的なペンライトだとピンク色に相当する発色でした。



ひよこ色は薄く緑がかった黄色と言ったところでしょうか。


■まとめ■
■良い点
・現状で唯一のアイマスレギュレーション対応フルカラーペンライト
・AKB48レギュレーションにも対応
・アイマス色を網羅
・任意の色をキオクすることができる
・省電力志向

■ボタン電池が要因の制限事項
・明るさが暗いのは否めない

■課題点
・筒の重さ
来る「THE IDOLM@STER MUSIC FESTIV@L OF WINTER!!」に向けて導入しましょう。