[レビュー]ターンオン カラフルサンダー110
[最終更新:2013.01.18 AM01:25]
メーカー | ターンオン有限会社 |
発売日 | 2012年12月19日 (一部店舗のみ先行発売) |
定価 | 2,678円 |
購入日 | 2012年12月19日 |
購入店 | でらなんなん秋葉原店 |
購入価格 | 2550円 |
ペンライト色 | レッド、ブルー、ライトブルー、イエロー、オレンジ、グリーン、ライトグリーン、ピンク、ピーチ、バイオレット、パープル、ホワイト |
光源 | 3W RGB高輝度LEDx1 |
電池 | 単四x3 |
光量切り替え | なし |
連続点灯時間 | 2.5~10時間(メーカー公表値) ※色によって異なる |
全長 | 24.7cm |
重量 | 104.3g(電池・ストラップ含む) |
ストラップの有無 | 付属 |
数々の公式ペンライトやネオンスティック、キラキラスティックシリーズで有名なターンオン様よりフルカラーペンライト『カラフルサンダー110』が発売されました。
今年9月に発売した「サンダー」のフルカラー版になります。
たった三ヶ月でフルカラー版を投入してくるあたり、ペンライト業界がかつてないほど激戦になっているのが見て取れます。
一ユーザーとしては企業間競争によって「より高機能、より発色の良いペンライト」が開発されていくのは喜ばしいことですね。
購入したのはカラフルサンダー110ベーシックタイプ(24.7cm)のキラキラとホワイト(乳白色)バージョンです。
全長20cmのSタイプもラインナップされているのでカラフルサンダーは計4種類存在します。
お買い求めの際には種類をお間違えのないようご確認ください。
パッケージスキャン(※2209×3308ピクセル)
●特殊レンズと先端加工でムラなくキレイに光る!
●危険な「目に見えるライトのチラつき=フリッカー」なし。
*「目に見えるライトのチラつき=フリッカー」:私たちが手掛けてきたオフィシャルペンライトでは、不採用品とされています。
1秒間に3回以上の点滅(3Hz)は「光過敏性発作=けいれん」を誘発する危険性があるとして、放送その他業界団体から「使用を控えるべき」とされています。
『ターンオンは分かっている』(確信)
●危険な「目に見えるライトのチラつき=フリッカー」なし。
*「目に見えるライトのチラつき=フリッカー」:私たちが手掛けてきたオフィシャルペンライトでは、不採用品とされています。
1秒間に3回以上の点滅(3Hz)は「光過敏性発作=けいれん」を誘発する危険性があるとして、放送その他業界団体から「使用を控えるべき」とされています。
フリッカーがないのは非常に重要ですね。
従来のサンダーは電流制限抵抗をスイッチで物理的に切り替えていたので原理上フリッカーは発生しないのですが、カラフルサンダーはICでPWM調光しているのにも関わらずフリッカーを感じないのでかなり上手く制御していますね。
■外観■
全長は24.7cmでキンブレよりも0.3cm短くなっています。
筒の太さはネオンスティックシリーズからお馴染みの26mm仕様です。
重量は104.3g(電池、ストラップ込み)
カラフルサンダーの方が通気口が広くなっています。
電池は単四電池x3本です。サンダーが4本仕様で電池ボックスの極性が非常にわかりにくかったのに比べて視認性が向上しています。
躊躇なく新しい金型を用意するターンオンの姿勢は非常に好感が持てますね。
筒は恐らくキラキラスティックのホワイトの流用と、今回新たにラインナップされたホワイト(乳白色)タイプの2種類です。
もちろん取り外し可能です。(個人的にはSタイプの筒を別売りして欲しいところです)
先端処理はサンダーと同様にスポンジが先端裏に付いています。
※ホワイト(乳白色)タイプの筒にもスポンジが付いています。
キンブレシリーズのように完全にフタをしてしまうよりキレイに見えます。(個人的には「AKB48オフィシャルスティックライトNEO」のようなロゴが光る先端処理が好きですが)
また、サンダーと違って筒の内側にさらにもう一枚透明なフィルムが入っています。
これは恐らくスポンジのずれ落ちを防止するものだと思われます。
(もしかしたらサンダーの現行ロットも同じ仕様になっている可能性が高いです)
レンズは意外なことにサンダーと同様です。サンダー彩の拡散レンズではありません。
ちなみに、
キンブレX10は二次ロットからレンズがスモークされています。
■操作性■
電源のON、OFFは底面の電源スイッチを1秒長押しします。
先日レビューしたルミエースの2秒長押しに比べて使いやすいです。
点灯後は電源スイッチを軽く押すたびに色が「レッド→ブルー→ライトブルー→イエロー→オレンジ→グリーン→ライトグリーン→ピンク→ピーチ→バイオレット→パープル→ホワイト」の順で切り替わります。
ただし、電源をOFFにして再点灯すると一番最初の色(レッド)に戻ります。
例えばMC中に一度消灯してしまうと、目的の色まで再度ボタン連打をしなければなりません。
ピンクやホワイトといった使用頻度の高そうな色が後半にあるので、このリセット仕様は使いにくいですね。(※ホワイトはできれば白色LED推奨ですが……)
色の記憶がなければ順送り、逆送りボタンを付けて欲しいところでした。
●2013-01-18追記● 色記憶対応版が発売されました。詳しくは後述をご覧ください。
■高周波ノイズについて(※初期ロットに限る)■
カラフルサンダーはPWMで高速に光を点滅させて調光しているのですが、高速過ぎるのか何か共振してしまっているようで高周波ノイズが微かに聴こえます。
もっとも、静かな部屋で持ち手に耳を近づければ分かる程度の小さな音なので、ライブ会場ではまず問題になりません。
ノイズの大きい順は以下の通りです。
ホワイト、ピーチ>ライトグリーン、イエロー、ピンク、バイオレット>オレンジ、ライトブルー、パープル>レッド、グリーン、ブルー
要は複雑な色ほど五月蝿いわけです。●2013-01-18追記● 高周波ノイズ改善版が発売されました。詳しくは後述をご覧ください。
■発色■ まずは色ムラをチェックします。
サンダーと同様に色ムラがほとんどありません。理想的な発光と言えます。
キラキラとホワイトの違いですが、照明が明るい場所だと違いが如実です。
X10も同じですがホワイトは乳白色がブレンドされてしまいます。
また、一部の色において「筒の根元に原色が見える現象」が発生します。
例えばホワイト。
X10のような紫がかった白ではなく、白色LEDにだいぶ近い色ですが根元には緑色や赤色がうっすら浮かび上がっています。
他に同様な現象が発生するのはイエローです。根元に赤色が浮かび上がります。
その他の色についてはほぼ気にならないレベルで収まっています。
次に色分離をチェックします。
フリッカーが発生しない以上、色分離もありません。
そして各色の比較をします。
比較対象はキングブレードX10、ルミエース、キングブレード(マット、シャイニング)です。
先日Twitterに掲載していたものと同様になります。
■ホワイト■
先に示したようにカラフルサンダーの白色はキンブレX10よりも白に近くなっています。
ただし、キラキラタイプは
RGBの各色がチカチカし過ぎな気がします。(間近で直視することはないと思いますが)
■オレンジ■
単色オレンジには勝てませんが、X10のオレンジより若干赤色が濃くなっています。
オレンジに関しては現状はサンダーがもっとも発色、照度共に優れています(LV3は使いすぎないようにしましょう)
■レッド■
明るい場所ではX10よりも赤みが強く見えます。
恐らくカラフルサンダーの方が筒が細いことが有利に働いているようです。
■グリーン■
X10とカラフルサンダーは同等です。
あと、グリーンは白色LED+フィルムタイプだと変に濃い緑なので、やわらかい発色が好みなら緑色LEDかRGB LEDなペンライトがいいですね。
■ブルー■
レッドと同様、明るい場所ではX10よりも青みが強く見えます。
■イエロー■
イエローは白色LED+フィルムタイプが黄緑色に近くなるのに対し、RGB LEDはちゃんと黄色に発色します。
カラフルサンダーの黄色はX10よりも赤みが強い黄色になります。
■ピンク、ピーチ■
ピーチ色を用意しているのがターンオンらしいですね。
ピーチはピンクよりも色が薄くなります。
■パープル、バイオレット■
パープルとバイオレットはX10とカラフルサンダーで表記が逆になっています。
同じ傾向の色が入れ替わっているだけなので実用上は問題ありません。
■ライトグリーン■
カラフルサンダー、X10共に同系統の発色をします。
■ライトブルー■
ライトグリーン同様、差異が少ないですがあえて言えばX10の方が青色が強く、カラフルサンダーの方がパステルブルーに近いです。
■照度・消費電流■
例によって照度は「コンサート用ペンライトの照度比較」ページにまとめていますのでそちらをご覧ください。
ホワイトタイプとキンブレX10はほぼ同等の明るさ、キラキラタイプはさらに明るくなります。
各色の消費電流値をテスターで測っておきました。
何かの参考にしてください。
色 | mA |
レッド | 140 |
ブルー | 160 |
ライトブルー | 240 |
イエロー | 200 |
オレンジ | 150 |
グリーン | 110 |
ライトグリーン | 110 |
ピンク | 160 |
ピーチ | 130 |
バイオレット | 170 |
パープル | 210 |
ホワイト | 280 |
■分解■
※分解及び改造行為を行ったペンライトは安全性が保証できないためライブ会場に持ち込まないでください。
分解の手順はサンダーとほぼ同じです。
まずレンズ脇のネジを2本外します。
持ち手の上部が回転できるようになるので取り外します。
本体の隙間を広げて開きます。
もはや最近のペンライトには必須なヒートシンク。
LED。リード線がRGBに分かれているので非常にわかりやすいですね。
底面スイッチ。
レンズ。
基板。
取り外そうとしましたが電池ボックスの電極とハンダ付けされてしまっているため、これにて断念しました。
ちなみに上部のLEDとヒートシンクを少し動かすと、簡単にリード線がハンダの部分から折れてしまうのでご注意ください(写真では緑のリード線が取れてしまっています。※あとでハンダ付けしなおしました)
持ち手の通気口裏に基板があることが分かったので、浸水にはご注意ください。
■色記憶ON機能追加タイプについて■
初期ロット発売からわずか3週間後の2013年1月11日に色記憶に対応したカラフルサンダーが発売されるとのアナウンスがターンオン社からありました。
色記憶があるとないとでは使い勝手が大きく異るため、初期ロットを購入された方も無料交換してくださるとのことです。いわゆる、【神対応】というやつですね。
詳しくは、ターンオン社のサイトをご覧ください。
◆色記憶ON機能追加タイプに伴う旧タイプ品との無料交換について
メール受付フォームがありますので、交換希望のカラフルサンダーの種類と本数を記入します。
1週間以内に色記憶対応版が先に届きます。
着払い用の伝票も同梱されていますので初期ロットを梱包して送り返します。
同梱されていた案内用紙によると、【※一部製品で見られた「高周波音」も改善しております】とのことです。
偶然か否かは分かりませんが、当blogで指摘した高周波音問題が解消されているのは嬉しいですね。
色記憶対応版のカラフルサンダーです。
新パッケージスキャン(※2206×3312ピクセル)
一見、初期ロットと区別が付きにくいですが、
色記憶対応ロットは表面に「濃い銀色の星が混ざっている」、裏面に「色記憶ONの記述がある」という違いがあります。
もし店頭で初期ロットを買ってしまった場合でもターンオンに連絡すれば交換品を発送してもらえます。
本体の外観には変化がありませんでした。
■まとめ■
■良い点
・価格がキンブレX10より安い
(シモジマで扱われればさらに安くなる)
・キラキラとホワイトタイプが標準で用意されている
・明るさはキンブレX10と同等以上(キラキラ)
・フリッカー、色分離なし
・色ムラがない(混合色の原色が見える現象は除く)
・先端処理がスポンジタイプなので先端まで発光する
・重量も標準的(X10以上サンダー以下)
・ターンオン社の対応が早い
■悪い点
・色の切り替えが順送りしかない
現時点のフルカラーペンライトでは最も使い勝手が良い製品と言えます。・価格がキンブレX10より安い
(シモジマで扱われればさらに安くなる)
・キラキラとホワイトタイプが標準で用意されている
・明るさはキンブレX10と同等以上(キラキラ)
・フリッカー、色分離なし
・色ムラがない(混合色の原色が見える現象は除く)
・先端処理がスポンジタイプなので先端まで発光する
・重量も標準的(X10以上サンダー以下)
・ターンオン社の対応が早い
■悪い点
・色の切り替えが順送りしかない
まだ1本もフルカラーペンライトをお持ちでない方には特にオススメできるペンライトですね。
企業体力のあるターンオンだけあって、使い勝手が悪い部分は速攻で直してくるのも好感が持てます。