[最終更新:2015.01.10 PM23:30]
メーカー
ターンオン有限会社
発売日
2014年07月26日
定価
1998円(税込み)
購入日
2014年07月27日
購入店
でらなんなん
購入価格
1850円(税込み)
ラインナップ
計10種 通常26mm 4種(ネオン、キラキラ×長さ2タイプ) ワイド30mm 6種(ネオン、キラキラ、ギラギラ×長さ2タイプ)
光源
砲弾型RGBWY 5LED
プリセット色
レッド、エンジレッド、ブルー、ライトブル、アクアブルー、
イエロー、ライトイエロー、オレンジ、グリーン、ライトグリーン、エメラルドグリーン、
ピンク、ピーチ、サクラピンク、バイオレット、ライトパープル 、ホワイト
電池
LR44x6
光量切り替え
なし
先端処理
あり
フリッカー、色分離
なし
連続点灯時間 (メーカー公表値)
4~8時間
全長
M-Type:21.4cm
S-Type:19.3cm
重量
約55g(LR44型電池6個込) 約27g(装置部のみ:電池除く)
ストラップの有無
付属
定電圧・定電流回路
なし
ロット情報
不明
公式サイト
ターンオン ミックス・ペンラ-PRO
ターンオン派の方もそうでない方も大変お待たせしました。
ミックス・ペンラ-PRO(MIX PENLa-PRO)のレビューをお届けします。
ペンラ-PRO最大の特徴は、
5LED(RGB+白色LED+黄色LED)を搭載していることです。
ターンオンは昨年6月に
カラフルPRO110 という4LED(RGBW)のボタン電池式ペンライトを発売しましたが、残念ながらカラフルPRO110は白色が全LEDが発光していてキレイとは言えない代物でした。
ペンラ-PROは白色の発色はもちろん、さらに黄色LEDを追加した業界初の5LEDペンライトとなります。
現在出回っている一般的なフルカラーペンライトのスペックを表にします。
ペンラ-HB
ペンラ-PRO
カラフルPRO110
カラサン220
キンブレX10II
ルミエース2
ルミエースライト
定価(税別)
1950円
1850円
1700円
3000円
3000円
2700円
1200円
LED
4(RGBW)
5(RGBWY)
4(RGBW)
3(RGB)
3(RGB)
3(RGB)
3(RGB)
電池
単4×3
LR44x6
LR44x6
単4×3
単4×3
単4×3
単4×1
ボタン数
2
2
1
4
2
3
1
色の逆送り
○
○
△(難あり)
○
○
○(予約機能で代用)
✕
色の自動ロック (誤爆防止機能)
○
○
✕
✕
✕(ボタンが底面なので 誤爆は少ない)
○(予約機能で代用)
✕
明るさ調節
✕
✕
✕
○(2段階)
✕
✕
✕
配色のユーザー定義
○
○
✕
○
○
✕
✕
ユーザー配色と デフォルト配色の切り替え
○
○
✕
○
✕
✕
✕
ペンラ-PROはカラフルPRO110の完全上位互換になっています。
特に白色がカラフルPRO110から圧倒的に良くなっているので買い替えもぜひご検討ください。
定価もやや上がっていますが、機能面を考えれば仕方ないところもあります。
■パッケージ■
パッケージスキャン
2220x3152px 2.7MB
購入したのはネオンとキラキラのM-Type、S-Typeの計4種。
ラインナップとしてはさらにワイド筒の6種(ネオン、キラキラ、ギラギラ×長さ2タイプ)が加わり、
全10種類 あるので購入する際はご注意ください。
持ち手の光源1種に対して合計10ラインナップは初心者が選ぶ時や店側の在庫管理も大変だと思いますがいかがでしょうか。
また、パッケージのデザイン・ペンライトの形状・価格帯も単四電池タイプの、
ペンラ-HBと似ているので選ぶ際はご注意ください。
■外観■
全長はM-Typeだと21.4cm、S-Typeだと19.3cmになります。
形状は2013年に発売されたカラフルPRO110とほぼ同じで、異なる点は裏のボタンが1つから2つへ増えているだけです。
ペンラ-HBと同じ2ボタン式、白黒パンダデザインになりました。
コントラストのはっきりしたデザインは暗いライブ会場でも視認性を良くするためとのこと。
また、レンズはペンラ-HBとも異なり、先端が拡散のスモーク仕様ではなくクリアになっています。
恐らく砲弾型LEDの明るさの関係上、クリアの方が発光ロスが少ないのではないでしょうか。もちろんレンズの下にはペンラ-HB同様に拡散シートが入っているのでLEDごとの色ムラは少ないです。
先端処理はペンラ-HBと同じになりました。
電池はお馴染みのLR44x6です。
■操作性■
ボタンの役割は以下の通り。
ペンラ-HBと同じで、右側のAボタン長押しでON/OFFを切り替えます。
点灯後はAボタンで色の順送り、Bボタンで逆送りができます。
ペンラ-HB同様にに色の自動ロック機能(点灯から11秒後に操作ロックされる)も健在です。詳しくは
ペンラ-HBのレビュー を参考にしてください。
他、色のカスタム機能(メモリー機能)については説明が長くなるため、
操作ガイドPDF をダウンロードしてご覧ください。
■ワイドスティック(筒)とギラギラについて■
ペンラ-PRO/ペンラ-HBには従来の26mmスティックに加えて、30mmのワイドスティックがラインナップされています。
30mmという太さはキンブレと同じです。
もしかしたらターンオンのアンケートに「キンブレと比べて細いのがイヤだ」的な回答があったのかも知れませんね。ということは「スターセイバー並に太くして欲しい」と書けば41mmの極太スティックが発売されるかも知れません。
接続部の溝は共通なので付替えできます。
スティックヘッド単体 でも発売されています。
そしてワイドスティックから導入された新しいシート「ギラギラ」についてです。
ミラーボールやホログラム折り紙と似た見え方で、周囲をギラギラと照らします。
派手で綺麗ですが横で振られるとチカチカ鬱陶しく思います。(個人の感想です)
GIFアニメも作りましたので御覧ください。
※1.63MB
■発色■
まずは発光ムラを見ます。
改良に改良を重ねてきたターンオン製なので今さら指摘することは少ないです。
M-TypeよりS-Typeの方がムラが少ないのもこれまでと同様です。
混合色(特にバイオレット)はホワイト筒の先端と根本に色ムラ(LEDの色が分かれて見える)ができますが許容範囲内ですね。
気になるならキラキラの方がオススメです。
続いて色の一覧を御覧ください。
■ミックス・ペンラ-PRO全色
■ミックス・ペンラ-HB全色
■カラフルPRO110全色
続いて各色を見ていきます。
※ロット違い、LEDの個体差により写真と同じ色になるとは限りません。あくまで目安として参考にしてください
■レッド、エンジレッド
エンジレッドはややピンクがかった赤色になります。
■ブルー、ライトブルー、アクアブルー
ライトブルーはカラフルPRO、ペンラ-HB同様に「薄紫色」なので「水色」が必要な方はアクアブルーをご使用ください。
ペンラ-HBの場合はアクアブルーがiLiteターコイズのような緑強めの色だったので、水色がないという欠点がありました。
この薄紫なライトブルーも色のバリエーションとしてはアリだと思いますが、「使用頻度」を考えれば普通の水色を優先すべきだったと思います。≫ペンラ-HB
■イエロー、オレンジ
黄色LEDを採用しているのでイエローは他のフルカラーペンライトの追従を許さない圧倒的な綺麗さです。(赤色LEDと緑色LEDで黄色を作るとオレンジっぽくなってしまうという欠点がありました)
また、オレンジについてもペンラ-PROは
「黄色LEDと赤色LEDでオレンジを作っている」 のでこれまでのように変に赤が強めなオレンジ色になることもありません。
ごく自然なオレンジ色だと言えます。
■グリーン、ライトグリーン、エメラルドグリーン
ペンラ-PROのライトグリーンはカラフルPROのライトグリーンに比べてやや緑色が強くなりました。
エメラルドグリーンも綺麗だと思いますが、PRO110単色のペパーミントグリーンを見てしまうとそちらの方が綺麗ですね。
■ピンク、ピーチ、サクラピンク
ピンク系はカラフルPROから色が大幅に変わりました。
カラフルPROのピンクは赤みが強く、16.ラベンダーパープルをピンクとして代用することもありました。(個人の運用例です)
ペンラ-PROではピンクが改善され、いわゆる普通にイメージされるピンク色になりました。
※カラフルPROの16.ラベンダーパープルはペンラ-PROでは16.ライトパープルとなり赤紫系の色になりました。
同様にピーチも赤みがへり、明るいピンク色になっています。
■バイオレット、ライトパープル
バイオレットはカラフルPROと比べてやや赤紫になりました。
青紫の色は無いので単色をご用意ください。
■ホワイト
流行りの白色LED単体発光で文句の付けようがありません。
(カラフルPROにも白色LEDは搭載されていますが何故かRGBW全色が発光する汚い白でした)
色温度は普通だと思いますが、写真の他のペンライトは色温度が高め(青白い)ので並んで撮るとペンラ-HBはくすんで見えてしまいます。実際はキンブレMAXのシャイニングホワイトに近い色温度です。
■照度、消費電流値■
※ロット違い、LEDの個体差により同じ電流値、照度になるとは限りません。あくまで目安として参考にしてください
安定化電源を4.5Vに設定した場合の消費電流値、照度を測定しました。
どの色が電池を消耗するかの目安にしてください。
照度の測定方法は
「コンサート用ペンライトの照度比較」 ページに準拠しています。
電源は安定化電源4.5Vです。
色
10cm照度[Lx]
カラフル PRO110 キラキラM
ペンラ-PRO キラキラM
ペンラ-PRO ワイドギラギラB
ペンラ-HB (キラキラ Basicサイズ)
カラサン220 キラキラ
キンブレX10II シャイニング
Low
High
1.レッド
28
25
24
85
74
126
138
2.エンジレッド
29
31
30
96
3.ブルー
35
45
42
197
163
273
337
4.ライトブルー
47
51
48
220
221
370
439
5.アクアブルー
45
46
42
219
330
547
6.イエロー
46
49
49
141
191
317
299
7.ライトイエロー
49
49
48
145
252
414
8.オレンジ
23
40
40
97
98
162
166
9.グリーン
23
37
34
132
98
162
242
10.ライトグリーン
31
40
37
145
113
186
327
11.エメラルドグリーン
35
46
42
185
229
381
12.ピンク
31
36
34
103
95
159
237
13.ピーチ
39
43
40
109
81
137
262 (ライトピンク)
14.サクラピンク
69
43
40
170
177
295
15.バイオレット
40
40
37
173
163
272
352 (パープル)
16.パープル
45
39
36
167
166
278
325 (バイオレット)
17.ホワイト
76
52
47
223
327
551
428
キラキラとギラギラの差は筒の長さが違うので一概に比較はできないのですが、ウチの測り方の照度ではギラギラが不利になりますね。
色
消費電流値[mA]
カラフル プロ110
ペンラ-PRO
ペンラ-HB
カラサン220
キンブレX10II
Low
High
1.レッド
34
38
160
130
210
150
2.エンジレッド
35
37
170
3.ブルー
23
38
190
140
220
170
4.ライトブルー
32
39
180
180
290
270
5.アクアブルー
30
39
230
260
420
6.イエロー
45
38
200
220
350
260
7.ライトイエロー
47
37
200
260
430
8.オレンジ
26
41
160
150
240
170
9.グリーン
22
39
190
150
240
160
10.ライトグリーン
28
38
180
100
150
11.エメラルドグリーン
30
40
210
200
320
12.ピンク
36
42
160
150
240
210
13.ピーチ
39
47
180
120
200
14.サクラピンク
54
46
200
210
330
15.バイオレット
29
37
180
150
240
230
16.パープル
56
40
190
200
320
230
17.ホワイト
56
38
180
300
520
290
ホワイトがカラフルPROより燃費が良くなったのでどんどん使ってください。
■分解■
※分解及び改造行為を行ったペンライトは安全性が保証できないためライブ会場に持ち込まないでください。
分解手順についてはいつものターンオン製と同じなので割愛します。
分解して最初に目が行くのは↓です。
「何だこのフラットケーブルは!?」
どうやらLED基板への配線が多くなりすぎてフラットケーブルを使っているようです。
確かに5LEDにリード線を1本1本ハンダ付けするのは現実的ではないですよね。不良箇所も多くなりますし。
ちなみにメイン基板に色カスタマイズ保存用のEEPROMを実装するスペースがなかったため、なんとLED基板にEEPROMが実装されています。
EEPROMはATMELの24C02Nです。ペンラ-HBでも使われていました。
24C02Nは2-Wire Serial EEPROMという種類なのでデータの読み書きにSCL,SDAの2本の信号とVCC,GNDの計4本の配線が必要です。
5LEDのGNDを共通とすれば計6本なのでEEPROMの4本と合わせて10本になります。
先ほどのフラットケーブルは10本の信号を束ねているので計算上これで合います。
裏面には薄型のタクタイルスイッチが2つ。
参考までにカラフルPRO110の内部写真も掲載しておきます。
こうして比べてみるとカラフルPRO110から別物に進化してますね。製造コストも上がっていると思われ、これから参入する他社は苦労しそうです。
■まとめ■
■良い点
・白色LED、黄色LED採用でフルカラーペンライトの弱点を克服
・色の逆送りも可能になりカラフルPROの弱点を克服
・明るさも実用十分な値を確保
・配色も自由に設定可能
・実売価格が2000円以下
■一長一短
・ラインナップが多すぎて初めて買う初心者に優しくない
→自分にはどのスティックが合っているか説明する表などがあると良い
ペンラ-HBになかった水色(アクアブルー)もありますし、カラフルPROの赤いピンクも直っています。
名実ともに現時点におけるボタン電池式ペンライトの最高峰で、「これ1本持っておけば困ることはない」と言えるほどです。
ボタン電池レギュレーションのないイベントでも使いたいレベルですが、欲を言えば5LEDになったペンラ-HBがあるとさらに良いですね。単4電池の方が使い勝手が良いので。