2011 年 6 月 12 日

雑記110612




今週の火曜(7日)に重い腰を上げてやっと「星を追う子ども」を見に行ってきました。

こんばんは、montaです。

丁度その日は上映後に新海誠監督のティーチイントークショー(会場からの質問に答える系のやつ)があったので。(in 新宿バルト9)
会場には『もう9回も繰り返し見ました!』とか『新海監督の作品に出会って人生観が180度変わりました!!』という熱いファンの方々が大勢詰めかけておりました。

「星を追う子ども」とは一体どういう作品かと一言で述べると、
『本家ジブリがここ十数年、正統派冒険活劇モノを作っていないので、見よう見まねで作ってみた』
という映画です。それ以下でもそれ以上でもありません。

新海監督と言えば、「雲のむこう、約束の場所」の特報で『新海誠は間違いなくポスト宮崎駿のひとりだ ―― invitation誌』とプッシュされていたのが記憶に残っています。

果たして新海監督はジブリのナイスフォロアーになれたのでしょうか?


……ファルコム時代から追いかけている新海信者として甘々に採点しても、星を追う子どもは残念な点が多いです。
特にアニヲタであればあるほど、「あれ?このキャラってジブリのあのキャラと被っているよね?」「部下を二名連れたサングラスの男ってアレだよね?」「このペンダントって色からしてアレだよね?」「この猫って(ry」「この食欲をそそる食事シーンってジブリそのものだよね?」「人を生き返らせるのに代価として生身の体と自分の目が必要なのはアレだよね?」という点が目につきます。

『じゃぁジブリを見ていなくて初めて星を追う子どもを見たら楽しめる?』
という期待もありますが、大筋のストーリーが面白くないんですね。
「主人公の目的」が導入部であるボーイミーツガールイベントの時点で消失してしまっているんですよ。中盤以降は何で君はここにいるの?状態です。
いっそのこと群像劇モノにして、各キャラを主軸にするパートを作った方が内面を掘り下げられて良かったのではないかと。(子供向け映画としては群像劇はダメなんですかね?)

あと、ファンタジーに徹するなら中途半端に現実のミリタリー要素(ヘリや銃、軍、ナチス)を出すべきではないですね。浮きすぎています。
そりゃ宮崎御大はミリオタですがそれでもナウシカやラピュタではその世界観にアレンジした「架空の兵器」ばかりだったじゃないですか。アパッチヘリで王蟲の子どもを運んだら台無しでしょ?w

それから癒しの天門サウンドも今作の大げさなオーケストレーションは似合っているとは思えず。

そして致命的なのが、


キャラが可愛くないという点。
もうここだけは恥も外聞も無く、ジブリ的な庇護欲全開のロリキャラ(≠萌えキャラ)で行くべきでした。
むしろ何故ここだけオリジナリティーを貫き通したのか謎です。このデザインは全く可愛いとは思えず。
オレンジのベストとダークグリーンのスカートの配色はまるでニンジン……。
中盤でそこそこ可愛い衣装に着替える場面があり、『あぁ、ここから終盤にかけてはこの儀式衣装でいくのかな?』と思っていると次の場面ではいつもの制服に戻っていて『おいおい、そりゃねーだろ!!』と落胆しましたよ(´・ω・`)

そんなわけで星を追う子どもはオススメです。
もう上映館も数えるほどしかありませんが、機会があればぜひご鑑賞ください。
Filed under: 日記 — monta @ 23:59