2012 年 8 月 22 日

[レビュー]多色の最終兵器 キングブレードX10(テン)


[最終更新:2012.12.24 PM23:00]

カラフルビーム瞬色瞬光エコブレードSS光刀正光を経て、ついに王が帰還しました。


フルカラーペンライト発売ラッシュの最後を飾るのは今年4月に発売され絶大な支持を得た「キングブレード・マックス」のフルカラーバージョン「キングブレード・テン(KING BLADE X10)」です。

メーカー ルイファン・ジャパン
発売日 2012年8月21日
定価 3150円
購入日 2012年8月21日
購入店 でらなんなん秋葉原店
購入価格 2775円
ペンライト色 赤、青、白、オレンジ、緑、パープル、ライトピンク、イエロー、ライトグリーン、ライトブルー、ライトピンク、バイオレット
光源 フルカラーRGB LED
電池 単四x3
光量切り替え なし
連続点灯時間 2~10時間(メーカー公表値:色ごとに異なる)
全長 25cm
重量 95.5g(電池・ストラップ含む)
ストラップの有無 付属
これ一本で、


1.RED→2.BLUE→3.WHITE→4.ORANGE→5.GREEN→6.PURPLE→7.LIGHT PINK
→8.YELLOW →9.LIGHT GREEN→10.LIGHT BLUE→11.PINK→12.VIOLET
の12色が表現可能です。12色なのに「テン」なのは気にしたら負けです。
「キンブレX」などと略されることもありますね。

定価は3150円(税込)
9月8日の時点では都内の東急ハンズ、秋葉原のでらなんなん、ドン・キホーテ、名古屋大須のペーパームーンにて店頭販売しております。
※人気商品のため品切れをよく起こしています。Twitterや電話などで事前に確認を取ったほうがいいでしょう。




パッケージ裏面

■外観■

寸法は従来のキングブレードマックスと全く同様です。

他のフルカラーペンライトとサイズ比較


左からカラフルビーム、瞬色瞬光、エコブレードSS、光刀正光、キングブレード・テンになります。
サイズ的には一番バランスが取れているように見えますね。



重量は電池(単四x3込み)で95.5g



筒はエコブレードSS同様にスモーク仕様です。フィルムは入っていませんので、フィルムがズレる問題とは無縁ですね。



使用されているフルカラーLEDはこの段階ではわかりません。後日分解したいと思います。



先端処理、ストラップに関しては今さら心配無用ですね。



スイッチは底面に1つのみ。
使用方法を抜粋します。
●カラーチェンジ
スイッチを押すたびに色が変わります。
1.RED→2.BLUE→3.WHITE→4.ORANGE→5.GREEN→6.PURPLE→7.LIGHT PINK
→8.YELLOW →9.LIGHT GREEN→10.LIGHT BLUE→11.PINK→12.VIOLET

●通常ON
OFFにした時の色が次回ON時に点灯します。

●長押しON
スイッチ長押しONでREDからのスタートになります。
カラーチェンジは順送りのみなので、目的の色を通りすぎてしまった場合は再度ポチポチ連打しなければなりません。
ダイヤルで切り替えられるカラフルビームや、順送り逆送りができる七色棒、RGBを各スイッチで切り替える瞬色瞬光の方が機動性は上だと言えますね。

■発色■
実際の明るさについては、
monta@site ≫ コンサート用ペンライトの照度比較


を御覧ください。現時点では無双状態です。



色ムラは他のペンライトと比較しても少ないです。筒全体が淡く光る感じですね。



スモーク仕様の筒自体もツヤがあって発色をよりよく見せています。



中間色での色分離もありません。この時点で常用合格ラインです。



フルカラーペンライトで発色が難しい白色を比較。
左からカラフルビーム、瞬色瞬光、エコブレSS、光刀正光、キンブレテン。上は比較用のキンブレマックスホワイトです。
若干紫色を帯びている気もしますがそれでも他のペンライトに比べれば相対的に白に近い色だと言えます。
(実はカラフルビームの白色が一番キレイですが、耐久性が悪く壊れやすいためオススメしません)



オレンジ色を比較。
左から大電光煌、キンブレマックス(マットフィルム)、キンブレマックス(キラキラフィルム)、キンブレテン、エコブレSS。
キンブレテンのオレンジ色はハッキリ言って薄いので、普通のキンブレマックスなどを別途用意した方がいいでしょう。特にUOの代わりに使うのであれば尚更です。



赤色を比較。
左からキンブレマックス(キラキラフィルム)、カラフルビーム、大電光改、瞬色瞬光、エコブレSS、光刀正光、キンブレテン。
3W赤色LEDで発光するキンブレマックスは「赤すぎて目が痛い」という意見もあるほどでしたが、キンブレテンの赤色はスモーク仕様の筒で中和されています。赤色に限らずキンブレテンの発色はすべて筒の乳白色がブレンドされています



緑色を比較。
左から大電光改、カラフルビーム、瞬色瞬光、エコブレSS、光刀正光、キンブレテン。
キンブレテンの緑は明るめな緑です。



青色を比較。
左から大電光改、カラフルビーム、瞬色瞬光、エコブレSS、光刀正光、キンブレテン。



ピンク色を比較。
左から大電光改、カラフルビーム、エコブレSS、光刀正光、キンブレテン。
ピンク色はキンブレテンが最高だと自信を持って言えます。
フルカラーLEDで合成して作っているとは思えないほどキレイなピンク色でしかもムラがないと来ています。単色のペンライトを買う意味がありません。



黄色を比較。
左から大電光改、カラフルビーム、エコブレSS、光刀正光、キンブレテン。
乳白色がブレンドされているので白っぽい黄色ですね。
大電光改とキンブレテンの2つを用意して、鏡音リン・レンで使い分けてもいいかも知れません。



水色を比較。
左からカラフルビーム、エコブレSS、光刀正光、キンブレテン。
カラフルビーム、エコブレSSの水色は緑の要素が強めですが、キンブレテンは青に近い水色です。
イメージとしてはネオンスティック青のフィルムを使った閃ブレのような色です。



パステルグリーンを比較。
左から大電光改(グリーン)、大電光改(エメラルドグリーン)、カラフルビーム、エコブレSS、キンブレテン。
エコブレSSと甲乙つけがたいキレイな発色です




紫(パープル)を比較。
左からカラフルビーム、エコブレSS、光刀正光、瞬色瞬光、キンブレマックス、キンブレテン。
※光刀正光が青っぽく見えているのは色分離のフリッカーが激しいためです。(たまたま青色が強く光った瞬間を撮った)
キンブレテンの紫色は薄いと言わざるを得ません。単色のマックスを買ったほうが良いでしょう。
ただし、パープルではなくバイオレットでも良いというのなら、キンブレテンの発色がキレイです。


キンブレテンをバイオレットで点灯させた状態。
どうやらキンブレテンはピンク系の発色が得意なようです。

■キンブレマックスのホワイトを装着した場合■


キンブレテンとキンブレマックスの筒は同じサイズなので相互に交換可能です。
マックスのホワイトを流用することでキラキラ仕様のフルカラーペンライトを作ることが可能になります。



赤。左からキンブレマックス、キンブレテン(ノーマル)、キンブレテン(マックスホワイト装着)











オレンジ







パープル



ピンク



黄色。※黄色はキンブレマックスとテンで大きく色が異なります。白色LEDで黄色を表現するのが困難なためです。



ライトグリーン



ライトブルー



ライトピンク



バイオレット

どの色もノーマルの乳白色の筒とキンブレマックスのホワイトの筒で発色が大きく異るということはありません。
好みの問題でどちらかを選んで良いレベルです。
強いて言えばノーマルの乳白色の筒の方が色ムラが少ないです。先端まで綺麗に光ります。
※追記:『キンブレ:シャイニング&マットフィルム&X10の発色比較』にさらに詳しい比較を載せました。

■消費電流■

連続点灯時間の値がパッケージには2~10時間とアバウトにしか書かれていなかったので、代わりに各色の消費電流値をテスターで測っておきました。
何かの参考にしてください。
mA
RED 106.6
BLUE 85.5
WHITE 144.0
ORANGE 110.8
GREEN 84.9
PURPLE 99.7
PINK 110.4
YELLOW 125.1
LIGHT GREEN 87.4
LIGHT BLUE 114.4
LIGHT PINK 120.0
VIOLET 134.9
さて、キンブレテンの注意書きには「発光時間:色により発光時間は異なります。白色等RGB混合色の場合、連続点灯2時間程で色のバランスが崩れてきます。レッド、グリーン、ブルーの単色の場合、連続点灯10時間以上となります。」と書かれています。
きらきら工房様のレビューにて、電圧が低下した場合の白色の変化が載っておりますのでそちらをご覧ください。


■発熱■ 気になる温度ですが、室温29℃でホワイトを60分連続点灯したところ、


通気孔付近では43.2℃にまで上昇しました。持ち手の下側は32.0℃~34.4℃だったので上手く冷却できていると思います。

■まとめ■
■良い点
・現時点の市販フルカラーペンライトでもっとも明るい(エコブレSSを更新)
・カラフルビームより軽い
・色分離しない
・色ムラが少ないというか、ほぼ無い ・価格も3150円とフルカラーの中では一般的
・全長25cm以内に収まっている
・標準でストラップあり
・色のプリセット色が豊富
・電源OFF時に色の記憶機能がある
・排熱機構に優れている

■運用でカバーすべき点
・オレンジ色は薄いのでUOの代わりは務まらない(キンブレマックスを別に用意すること)

■悪い点
・色の切り替えが順送りしかないため、一度色を間違えると面倒
・白色が紫色に近い(フルカラーペンライト全般で難しい課題)
・電池が消耗して電圧が落ちてくると一部の色が極端に変化してしまう(白色がオレンジ色になるなど)
「真打ちってホントに最後に登場するんだなぁ……」と思ったペンライトでした。
これで順送り、逆送りができれば完璧でしたね。

まだフルカラーペンライトを一本も持っていない方は間違いなく購入をオススメします。
また、エコブレードSS以外のフルカラーペンライトをお使いの方も買い直す価値はあります。
エコブレSSを既にお使いの方は、発光部の短さが気になっているなら検討してみてください。

■追記:二次ロット品について■
2012年10月頃からキングブレードX10に発色が微妙に修正された二次ロット品が出回り始めました。
商品名に変更がなく、パッケージからも簡単には見分けが付かないため、当blogで独自に二次ロット品の見分け方を掲載します。

まず、レンズが異なります。


二次ロット品はレンズが透明ではなく拡散用にスモークされています。

次に筒(チューブ)先端の裏側が異なります。(これは開封しないと分かりません)


二次ロット品は他のキンブレMAXシリーズと同様に反射板が付くようになりました。
見分け方としては以上です。

続いて、二次ロット品で変わった発色を取り上げます。
二次ロット品では白と黄色が改善されています。



白は初期ロットだと紫色に寄っている傾向でしたが、二次ロットからは紫っぽさが軽減されるようになりました。
ただし、あくまで軽減であって完全に白ではないので、白色LEDを採用したキンブレMAX(シャイニングホワイト)には敵いません。



黄色は初期ロットだとやや赤味を帯びていたものが、二次ロットからはレモン色に近くなっています。

その他の色は初期ロットと二次ロットで特に違いはありません。
何か違いを発見されましたらぜひ情報をお寄せください。