DAP:「Transcend T.sonic 320 8GB」
手持ちの5G iPod 30GBの電池がヘタって来たので新しいDAPの購入を検討していました。
こんにちは、montaです。
HDDタイプのプレーヤーは再生モードに逆らって任意の曲を選択して再生しようとすると「次に再生する予定で事前にキャッシュしておいたデータ」を破棄して、停止状態だったHDDをスピンアップさせて余計な電力をガンガン消費して曲データを読みに行く仕様なので、どうしても「連続再生可能時間」通りのスペックは発揮できませんよね。
フラッシュメモリタイプだと原理的にスピンアップが必要ないので、曲飛ばしをしてもほとんど連続再生可能時間に影響はありません。
というわけで、最近は500円で買ったXS-701を良く使っていたのです。
このXS-701は内蔵メモリ(持っているのは512MBモデル)に加えて、2GBまでのSDカードを増設できる仕様なのですが、SDカードに曲をたくさん詰め込むと起動が遅いこと遅いこと……
さらに、スピーカーのON・OFFボタンが押しやすい位置についており、電車内で間違えてスピーカー出力にしてしまう危険性も孕んでいて精神衛生上よろしくない仕様でした。(ホールドボタンなんていう気の利いたモノは無いw)
そんなわけでナイスなフラッシュメモリタイプのDAPを探すことにしました☆
必須条件は『容量4GB以上』『5000円前後』です。
最初に見つかったのは
上海問屋で売っている4GB4899円のプレーヤーです。
なぜ上海問屋はこのプレーヤーのメーカー名を明かしていないのか不明ですが、こいつはTranscend(トランセンド)のT.sonic 630というモデルそのものです。
Transcendは台湾に本社を置くメモリ屋さんで、DRAMからフラッシュメモリまで幅広く生産しています。品質は安価な製品価格帯の中では良い方です。
そんなTranscendがいつの間にかDAPに参入していたんですね。知りませんでした。
確かに自分のところで作ったメモリを流用すれば良いので生産コストを抑えられますね。
私自身、Transcendには信頼を寄せているのでこのT.sonic 630を買おうかと思いました。
買うからには詳しいスペックを調べないと気が済まないタチなので、オフィシャルを眺めていたら、、、
「なんでこんなに似たようなモデルを乱発してるの?バカなの?」
と思わず呆れてしまいましたw
コンセプトが似たり寄ったりなモデルがたくさんありすぎです。
ただ、本業がメモリ屋なこともあってどれも販売価格は他社と比較してもリーズナブルです。
パッケージの形状はiPodとかにありがちなもの。
ただ、凝視していると妙に不安な気分になってきます。
同梱物。
同梱のマニュアルは説明が不十分すぎるのでオフィシャルから詳しいマニュアルをPDFでダウンロードした方が良いです。
良くこれだけ似たようなモデルを出せるものですw
Transcendの中の人も正確にモデル名を把握できていないかもw
この手の保護フィルムを剥がすのはいつも躊躇います。
前面は鏡面加工がされていて、それなりに高級感があります。
裏面だけ見るとUSBメモリにしか見えないかも知れませんねw
イヤホン端子は一般的な3.5mm。金属端子じゃないのが残念。
上サイドにはホールド、録音、フォルダメニュー、マイクが並びます。
下サイドにはリセットホール
USBコネクタが直に付いているのでケーブルレスでPCに接続できます。
キャップは着脱式。
大きさ比較。
上からGeIL:DAViD 100(1GB USBメモリ)、T.sonic 320、KINGMAXの4GB USBメモリ(ReadyBoost対応)
基本的にこの手のDAPはUSBメモリにバッテリーとディスプレイとボタンと1チップデコーダーLSIと出力コネクタを付ければ完成ですよね。
ただのUSBメモリのクセに無駄にデカイDAViD 100は一体何が詰まっているんだよって話ですがw
先ほど「ケーブルレスでPCに接続できる」と言いましたが、T.sonic 320はUSBコネクタの周りの外装が大きいので、例えばUSBコネクタが2段並んでいるノートPCなどでは片方のUSBは実質使用不可になってしまうでしょう。ハブを介すか、延長ケーブルを用いれば回避可能。
(それが嫌で、わざわざKINGMAXの薄いUSBメモリを買いました)
付属のイヤホンは持った瞬間、プラスチック感がMAXでゴミと判明しました。
Transcendロゴ入りなのでTranscendマニアなら使ってください。
T.sonic 320はまだ今春に発売されたばかりで、ネット上にレビューがほぼ無いので(マイナーメーカーですし…)、ここはmonta@siteが詳細にレポートしたいと思います♪
PCに接続した初期状態
マイクとFMの録音フォルダがあります。
再生ボタン長押しで起動。
直後にファームウェアのバージョンと、空きメモリ領域が表示されます。
有機ELと本体の鏡面加工が相まって、非常に綺麗な表示です。
メインメニュー
MP3、FM、REC、SETの4つのモードから1つ選ぶ必要があります。
電源を入れてすぐ再生モードに移ってくれません。
なお、モード名は「MP3」となっていますがWMA(DRM)にも対応しています。
とりあえず設定厨なので設定モードへ。
イコライザー。
Normal、Pop、Rock、Classical、Jazz、Bass、USERから選べます。バッテリー消費の点からノーマルしか使わない人ですが。
再生モード。
Normal、Repeat One、Repeat All、 Shuffle、Normal in Folder、Repeat in Folder、Shuffle in Folder、A-B Repeat
といった、多彩なモードを選べます。シャッフル再生はちゃんと一度再生した曲はダブらない仕様。
再生速度
1.00x 1.33x 1.14x 0.80x 0.67xを選べます。
録音品質
Lowはサンプリングレートが8KHz、Mediumは16KHz、Highは32KHzです。
録音形式はADPCM。つまり.wav
スクリーンセーバー。
タイムゾーン設定。
こんなドットで再現される世界地図に感動w
購入直後の時間は2008年1月になっていました。
言語設定。
日本語を始め、計13カ国語に対応
日本語にすると途端にメニューがダサくなるw
再生中
常に表示されるのはタイトル、時間、時計、総曲数、バッテリー、スペクトラムアナライザー
アーティスト名とアルバム名は一定時間で表示が切り替わる仕様です。
特に驚いたのがスペクトラムアナライザーの表示速度。
有機EL自体が応答速度が速いことも相まって、非常に繊細な動作をしています。
音量調節
この階段1段につき3ステップが内包(非表示)されているので、計30段階の調整が可能です。
フォルダ移動
表示領域が狭いので3列しか表示できませんが、それは仕方がないことです。
ルートを0階層と見たとき、フォルダ階層は最高で5階層まで潜れます。
プレイヤーだけで削除も可能です。
自らが発光している有機ELだけあって、暗闇でこそ際だちます(*´д`*)
視野角も広いです。原理上180度までいけます。
FMはイヤホンをアンテナ代わりにしているので、イヤホンを接続しないと聞けません。
勝手に受信可能なFM局をスキャンしてくれます。
ちなみにNack5って、79.5MHzだからナック(79).ファイブ(5)と言うんですね。さっき知りました。
T.sonicシリーズの面白い点として『カラオケ歌詞ファイルに対応』という点があります。(昔のiRiverの機種でも対応しているものがあった気がします。今は知りません)
ただ、問題が…
一般的に日本で使われているカラオケ歌詞のタイムタグを打ったテキストファイルは、歌詞のフレーズごとに区切った『行タグ』形式のものと、一字一句の表示タイミングまで指定する『カラオケタグ』の2種類(プレーンなテキストを合わせると3種類)があります。
(montaがたまに自作しているのは簡単に作れる行タグの方。)
T.sonicで対応しているのは行タグの方なのですが、どうやらタイムタグが[mm:ss] (秒タグ)でしか受け付けないようなのです。
[mm:ss] (秒タグ)では、どうしても音の出だしが完ぺきに追従できないので、現在ではより精度の高い[mm:ss:tt](ミリ秒タグ)が常識となっているのです。
つまり、これまで自作した歌詞ファイルのタイムタグをわざわざ精度の悪い[mm:ss] (秒タグ)に直さないと利用できないのですよ……(´・ω・`)
せっかくカラオケ表示ができると思ったのですが…面倒なので活用しそうにありません。
でも、1回だけ試しにやってみました。
曲は同人時代のeufoniusの転調名曲『光の果実』
(優しい音作りがメインのeufonius楽曲の中で『光の果実』はかなり異色の出来でドラムが強く主張しています)
ちゃんと打ち込んだタイムタグ通りに表示されます。
表示領域が狭いので見えづらいですけどね。
マイクからの録音中の様子。
Low(サンプリングレートが8KHz)で8GBモデルだと512時間録音できるそうですw
FMの録音だとステレオになるので、録音可能時間は半減します。
こんなところでファーストインプレッションは終わりにしておきます。
また使っていくうちに判ったことがあればレポします( ´∀`)
注意:以下はUXGAサイズの写真です
このサイトは値段の割に良い仕上がりだと思うmontaがお送りしております。