「PRESS START 2007 SYMPHONY OF GAMES」レポート
というわけで今年も行ってきました。
PRESS START 2007 -SYMPHONY OF GAMES-
※前年のレポートはコチラ
どういう趣旨のイベントかは前年のレポートに詳しく書いたのでそちらを見ていただけると幸いです。
簡単に言えば、「ゲーム史に残るゲーム音楽をオーケストラで演奏しよう」というコンサートですね。
会場は前回の2000人規模のオーチャードホールから、 5000人規模のパシフィコ横浜の国立大ホールへ変わりました。
また、関西のファン向けに大阪梅田芸術劇場でも開催される運びとなりました。つまり計2回の公演ですね。
国立大ホールは大きいので生音だけでは3階席まで音が届かないので、スピーカーを使う必要性が出てくるわけですが音割れがしていたり、無音時にハッキリと判るノイズが乗っていたりと音響に関しては微妙だったと言えるでしょう。
さらにS席であってもスピーカーの目の前に配置してしまったり、隅でオーケストラ全体が全く見えないという「一番高い金を払ってそれはないだろ……3階席の方がまだマシ」な事態まで発生していたそうです。幸いにして私は中央からやや左でしたが。
そして何より、『5000人も来るのか?』という点ですが、やはり2階、3階席は空席が目立ったようです。当日券も多く出ましたが、それでも埋めきれなかったようです。
1階席は満席だったので全体としては3000~4000人ぐらい入ったのでしょうか?
同じ国立大ホールでFFのコンサート(2006年:VOICES)を開催したときはチケット販売開始30分で全席売り切れたのですが。
やはり様々なタイトルに分散してしまうので一部のタイトルだけが好きな人たちは来にくいようですね。
それではプログラム順に詳細を綴っていきますね。
第1部
1:「大乱闘スマッシュブラザースX」より『メインテーマ』
2:「ロコロコ」より『ロコロコの歌』
3:「アクトレイザー」より『オープニング~捧げ物~エンディング』
4:「シューティングメドレー」
5:「エースコンバット・ゼロ」より『ZERO』
6:「ワンダと巨像」より『蘇る力 ~ 異形の者たち~蘇る力 』
7:「ファイアーエムブレム」より『ファイアーエムブレムのテーマ』
第2部
1:SEGA サウンドユニット [H.]
2:「クロノ・トリガー」より『クロノ・トリガーのテーマ』
3:The Elder Scroll Ⅳ:Oblivion
4:「スーパーマリオブラザーズ」より コースBGMメドレー
5:「悪魔城ドラキュラシリーズ」より 悪魔城ドラキュラ~ドラキュラⅡ「呪いの封印」~悪魔城伝説~悪魔城ドラキュラX「血の輪廻」~
6:「サクラ大戦」より 『激!帝国華撃団』
7:「キングダム ハーツ」より
アンコール:「ゼルダの伝説」より メドレー
アンコール:「FFVII ADVENT CHILDREN」より 『再臨:片翼の天使』
1:「大乱闘スマッシュブラザースX」より『メインテーマ』
2:「ロコロコ」より『ロコロコの歌』
3:「アクトレイザー」より『オープニング~捧げ物~エンディング』
4:「シューティングメドレー」
5:「エースコンバット・ゼロ」より『ZERO』
6:「ワンダと巨像」より『蘇る力 ~ 異形の者たち~蘇る力 』
7:「ファイアーエムブレム」より『ファイアーエムブレムのテーマ』
第2部
1:SEGA サウンドユニット [H.]
2:「クロノ・トリガー」より『クロノ・トリガーのテーマ』
3:The Elder Scroll Ⅳ:Oblivion
4:「スーパーマリオブラザーズ」より コースBGMメドレー
5:「悪魔城ドラキュラシリーズ」より 悪魔城ドラキュラ~ドラキュラⅡ「呪いの封印」~悪魔城伝説~悪魔城ドラキュラX「血の輪廻」~
6:「サクラ大戦」より 『激!帝国華撃団』
7:「キングダム ハーツ」より
アンコール:「ゼルダの伝説」より メドレー
アンコール:「FFVII ADVENT CHILDREN」より 『再臨:片翼の天使』
◆1:「大乱闘スマッシュブラザースX」より『メインテーマ』
去年アンコールで演奏したものより格段に進化しています。
それもそのはず、今回はオケの他にコーラスとドラム、ギター、ベース、シンセが入っているからです。
その分、純粋な「フルオーケストラ」には成っていないのですが、それはこのコンサートに何を求めるかによって賛否が分かれるところであります。
この後にMC1
発起人の5人と司会役の横山智佐さんが登場。
植松さんは相変わらず作務衣w
◆2:「ロコロコ」より『ロコロコの歌』
今回はステージの上にスクリーンが設けられていて、そこにゲームの映像も流れているのですが、ロコロコはご丁寧に歌詞までしっかりと合わせて挿入されていました。
コーラスの人たちが凄い真面目な顔であのロコロコの歌を歌っている姿を見るとどうしても笑ってしまいますw
ここでアクトレイザーの作曲家の古代祐三さんが登場。
例の有名な話(スーファミ発売当時、アクトレイザーの曲を聴いて『こんな音がSFCで鳴らせるのか!?』とショックを受けた植松さんがもう完成していたFF4の音源を全て作り直した。※実際に作業したのはサウンドプログラマ-赤尾実さんだと思います。)を当人たちから聞けて大満足(;´Д`)
◆3:「アクトレイザー」より『オープニング~捧げ物~エンディング』
アクトレイザーのオープニングキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
……と、ここまでは良かったのです。
その後に普通は天空城かフィルモアあたりが来るだろうと予想していたら、何故か「捧げ物」。
いや、捧げ物は良い曲ですよ。隠れた名曲です。
でもやっぱりアクトレイザーと言えばバトルステージの曲を聴きたいじゃないですか。
「次こそは来るか!?」と思っていたら、エンディングがw
悪い意味で涙目ですw
アクトレイザーはラストダンジョンの過去ボス連戦が非常に難しいゲームでして、全クリした人は余り居ないと思うんですよね。そしてエンディング曲もそれほど良い曲かと聞かれれば微妙な部類に入る方です。
人気曲であり、オケ映えするであろう「フィルモア」、「ブラッドプール」、「世界樹」を何故メドレーに組み入れなかったのか甚だ疑問です。
今回のコンサートでアクトレイザーを期待していた私にとって不満の残る編曲でした。
スクリーンにもパッケージ絵だけしか映っていなく、さらに不満。
MCで横山智佐さんが昔ゲーセンでギャラガに熱中していたという話が。
◆4:「シューティングメドレー」
これは凄いです。前年のメドレーは「落ち物ゲーム」で絵的に地味でしたが今回は往年の名作シューティング揃いで8bit時代からのゲーヲタ歓喜ですよ(ノД`)
ギャラガ、グラディウス、 ツインビー、インベーダー、スターフォース、アフターバーナー、シルフィード、R-TYPE、戦場の狼、ダライアス、ファンタジーゾーン、スターフォックス、スペースハリアー、ゼビウス、スターソルジャー、沙羅曼蛇、スターラスター(順不同)
なんと、17タイトルも演奏されたのですねぇ。その分、1タイトルに割ける時間が少ないですが、概ね皆さん満足していたのではないでしょうか?ゼビウスの音楽はシンセで再現していましたw
もちろんプレイ中のゲーム画面がスクリーンに映し出されるのですが、始まる前に植松さんが「大人の事情で3つほど興味深い物が見られますよ」と言っていたので身構えていたところ、グラディウスのシーンで『火山噴火の映像』、ツインビーで『野菜や果物の映像』、沙羅曼蛇で「大蛇がくねる映像」が実写で流れてましたw
これには会場全体が苦笑w
しかも全部コンマイタイトルですw このときは、『ちょww コンマイ空気読んで映像提供してやってくださいw』と思いましたよ。※実は2部のドラキュラでは映像がちゃんと流れている。
MCで「過去の曲をオーケストラにするのも良いですけど、最近の曲をそのまま演奏するのもまた良いですよね」ということでAC ZEROとワンダ!
◆5:「エースコンバット・ゼロ」より『ZERO』
ZEROです、フラメンコです(;´Д`)
これはACの公式サイトでも事前に演奏されることが載っていましたね。
オケ→女性コーラス→ギター、カスタネットのフラメンコ→男性コーラス→全部 という素晴らしい編成の曲だと思いますよ。
参考リンク:YouTube、ニコニコ
スクリーンはOPとトレイラーをそのまま流しているだけでした。
◆6:「ワンダと巨像」より『蘇る力 ~ 異形の者たち~蘇る力 』
ワンダも今回のコンサートで自分的に目玉の一つだったのですが、何ですかこの愛の無い編曲は…
ワンダと巨像という作品は、ボス戦(巨像戦)になるとまずオドロオドロした重くのし掛かってくるような『ボス側に立った曲』が流れるのですね。
で、ワンダくんが弱点を発見して形成逆転すると『反撃開始のワンダ側に立った曲』にスムーズに移行するようになっているのです。
「蘇る力」というのは「反撃時の曲」、「異形の者たち」は「ボス側の曲」なのですよ。
ゲームをやった人ならやはり最初から反撃の曲がかかっていることに違和感があるわけですw
それにこの編成のために「蘇る力」自体も2分割されてしまっているのも頂けません。
個人的にはコーラス隊がいるのですから、OP(プロローグ ~古えの地へ~)かED(エピローグ ~残されし者たち~)か、第2の巨像戦(荒ぶる邂逅 ~巨像との戦い~)を演奏して欲しかったところ。
スクリーンはOPとゲーム中の移動や巨像戦を上手く編集してありました。演奏終了と同時にタイトルが出るのも良いです。
◆7:「ファイアーエムブレム」より『ファイアーエムブレムのテーマ』
もちろん、『ファ~イア~、エ~~ムブレム!てーごわいシミュレェ~イション!』の歌詞付きです(*´д)ハァ(*´д`;)ハァ(д`;)
テノール歌手の錦織健さんとソプラノの高橋織子さんが共にメインボーカルを務めていました。FEの歌詞ってフルだとあんなに長かったのですね。
ここから20分の休憩を挟んで二部に続きます。
ロビーでファミ通の浜村さんを発見しましたよw
◇1:SEGA サウンドユニット [H.]
これは正直に申し上げると会場の空気が気まずかったです。
H.はZUNTATA(タイトー)やアルフライラ(カプコン)、矩形波倶楽部(コナミ)、J.D.K.(ファルコム)と同じようにメーカー内のサウンドチームのバンドでして、今でも残っている数少ないバンドでもあります。
純粋にバンド形態での演奏だったのですがやはりオケを聴きに座っている観客相手では分が悪すぎます。曲目自体の知名度もありますが……。
「デイトナ」はまだ良いとして、「カルテット」はマイナーすぎますw
◇2:「クロノ・トリガー」より『クロノ・トリガーのテーマ』
クロノも個人的に目玉だったのですが、編曲が微妙でした。
微妙というか、これって10年以上前の『オーケストラによるゲーム音楽コンサート5』に収録されているバージョンと同じだったと思います。若干、音が低い気がするのですよね。サビの部分もキレがないですし。
クロノに関しては海外のコンサートの方が遙かに神曲だと思いますよ。
余談ですが作曲者の光田康典氏は若干22歳でトリガーの名曲の数々を手がけた天才です。
スクリーンにはPS版のOPムービーが流れていましたが、最後にタイトルロゴが出てそのままずっと静止した状態だったことが残念です。
PS版が発売したのはもう8年も前ですが、ちゃんとマスターの映像が残っているのですね。ブロックノイズも無く綺麗でしたよ。
◇3:The Elder Scroll Ⅳ:Oblivion
オブリビオンです。海外のゲームですよ。
『海外のコンサートでも日本のゲームの曲が半分以上なのだから、日本でも逆に海外の曲をやろう』ということでそれなりにゲームの評判がいいオブリビオンです。
作曲者の方が現在ハリウッド映画の音楽を手掛けていて多忙のため来日できませんでした。
◇4:「スーパーマリオブラザーズ」より コースBGMメドレー
これをメドレーと言うのはどうかと……と思うぐらい短時間で終わってしまいました。かなり消化不良。
◇5:「悪魔城ドラキュラシリーズ」より 悪魔城ドラキュラ~ドラキュラⅡ「呪いの封印」~悪魔城伝説~悪魔城ドラキュラX「血の輪廻」~
ドラキュラです。
「ヴァンパイアキラー」とか「血の涙」とか「乾坤の血族」ですね。
まぁまぁだったと思います。
先ほどのシューティングゲームメドレーでは映像を提供していなかったコナミですが、ドラキュラ単独では普通にプレイ画面が流れていました。
ただ、PCエンジンの悪魔城ドラキュラX「血の輪廻」の映像が入ってなかったのが残念です。
ちなみにPSの「月下の夜想曲」のイントロステージは「血の輪廻」のラストをそのまま持ってきたものなのですよ。
ホント、余談ですが今度PSPで『悪魔城ドラキュラX クロニクル』というナイスなゲームが出るみたいですね。月下の移植も入ってるみたいなのでPSPと一緒に買うかも知れませんw
◇6:「サクラ大戦」より 『激!帝国華撃団』
横山智佐さんが居るのですから、これをやらないワケが無いと思っていたところですw
サクラのミュージカルは見たことがありませんが、横山さんのあの振り付けはミュージカルのものなのでしょうかね?
あ、もちろん間奏の「私たち、正義の為に戦います~~」の部分もノーカットでやってくれました(;´Д`)ハァハァ
田中公平御大も生で見られました。
◇7:「キングダム ハーツ」より メドレー
KHシリーズは触り程度しかやっていないので、曲名があっているか不明ですが、恐らく、「光 -KINGDOM Orchestra Instrumental Version-」、「Dearly Beloved」、「Guardando nel buio(怪しい……)」等だっと思います。
スクリーンに映像は無し。
やはりネズミの国の許可を得るのはスクエニでも至難なことなのでしょうか?w
◇アンコール1:「ゼルダの伝説」より メドレー
去年と同じです。いつものタイトル→神々のトライフォースの裏世界→時オカのハイラル平原、ゼルダ姫→タイトル
◇アンコール2:「FFVII ADVENT CHILDREN」より 『再臨:片翼の天使』
ん~、片翼がトリを飾るのですかぁ……。
しかもTHE BLACK MAGESとコーラスとオーケストラの片翼フル構成。(しかもしかもTBMファンの熱い声援付き)
FF音楽ファンで何回もコンサートに行っている私ですら、「FF単独のコンサートならまだしも、こういう場の最後を飾るにはもっとポピュラーなタイトルで明るい曲の方がいいのでは?」と思いましたからねw
全体をまとめるとやはり音響の悪さが残念で仕方なかったですね。オーチャードホールのような小規模なホールの方がオケの良さを引き出せると思います。
そして何より終始、『スマブラXの開発が佳境(デバッグ)で忙しい』と言っていた桜井さん、お疲れ様でした。
何でも当日まで参加できるか確定していなくて、リハーサルの段階では台本から抜けていたそうです。
私事ですが入場列に並ぶ前に部活のOBさんにお会いしました。
実は去年のコンサートで私を発見されていたようで、文化祭の時に『この間のゲーム音楽コンサートに来ていたよね?』と聞かれていたのですね( ´∀`)
今年も会えるなんて世の中狭いですねw
帰りに偶然、[焔]さんを発見したのでそのままアキバまで一緒に行って夕飯食べて、Heyとメロンに寄ってお別れしました☆
以下は毒の無い風景写真
関連リンク:
◆ゲーム音楽が夢の共演を果たすオーケストラコンサート”ファミ通PRESS START 2007”開催!
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