二次元ドリームノベルズがついに300弾を突破しました。
おめでとうございます。
皆さんこんにちは、montaです。
唐突ですが、「官能小説」というジャンルの小説をご存知でしょうか?
存在自体は多くの年齢層に認知されているかと思われます。
官能小説とは
「卓越した文章表現力によって性行為描写をより淫靡に表し、読者に性的興奮を催させる小説」 、身も蓋もない言葉で言えば、
『エロ小説』 です。
「官能小説」でイメージされるものと言えば、
上記の
フランス書院 のような、黒を基調とした下地にリアルタッチな写実系の絵柄表紙のものだと思います。
もしくはスポーツ新聞や日経新聞に連載されている(されていた)、小説をイメージする場合もあるでしょう。
どちらにしても、何となく
「オジサン臭」 が漂う近寄りがたい雰囲気に満ちています。(あくまでmontaのイメージとして)
『もっとこう、虹絵の可愛いらしいキャラデザで、ちょっとファンタジー的な要素(触手とか変な薬とか)もあって、ラブコメなんだけど実際にやることはやっているところまで行って、最後はハッピーエンド(ハーレムエンド)で終わるもの。もしくは、バッドエンドで救いのない陵辱劇が繰り広げられるものはないかなぁ。』 と思っていると目当てのものがありました。
それが、ジュブナイルポルノ小説、Hライトノベル、エロライトノベル、官能ライトノベルなど様々な呼称でよばれる小説群です。
日頃その圧倒的な情報量にお世話になっている
『エロライトノベルWiki 』 さんに倣い、ここでは
『エロライトノベル』 に呼称を統一して話を進めます。
montaは実は結構昔からエロライトノベルを収集しているのですが(その割に数はあまり多くないのですが)、とりあえず、
これぐらい持っています。
少ない方です。きっと。
やっぱりラノベにもエロスは必要だと思うんですよ。
例えば『デレ』が最終進行状態まで行けば、やはりそういった行為に恥じらいながらも行き着くのが摂理でしょう。
そこが一番女のコが可愛いく見える瞬間だと思うんですよね。
「わ。 ここはもっとレモンちゃんじゃないか。」ってお茶を濁すのが逆に不自然ですよ。
さて、現在刊行されている男性向けの主なエロライトノベルレーベルとしては、
の5つがあります。
下3つは基本的にエロゲを小説に起こしたものでオリジナリティや意外性に乏しく、ライターの力量もイマイチなことが多いので実質、上2つ、つまり
「二次元ドリーム系と美少女文庫がエロライトノベル界の二大巨頭」 になります。これは中間考査にも出ます。
ちなみに名前に「ノベルズ」と付くものが
『新書版サイズ』 、「文庫」と付くものが
『文庫版サイズ』 になっています。実はこの版のサイズが現在かなり重要事項になっています。詳しくは後述。
ここからは、二次元ドリーム系小説と美少女文庫の2つに絞って特徴を解説していきます。
まずは各レーベルの守備範囲を分布図にしてみました。クリックすると大きくなります。
※二次元ゲームノベルズと二次元ゲーム文庫は原作タイトルによって、ヒロインの年齢もエロさも異なるので分布図には入れていません。
左下の第3象限がかなり混雑しているのがわかると思います。
何故かというと、そのエリアのラノベが最もキャッチーで市場に受け入れられやすく、実際に売れているからです。
2000年代の年間エロゲ売り上げベスト10の上位に入っている作品にガチ陵辱ゲーがないのは、そういったハードな作品を好むユーザー数よりも、ストーリーやキャラクター性を好むユーザー数の方が多いからです。
■二次元ドリームノベルズ
1999年創刊。もはや老舗。
気丈な戦うヒロインをハードに陵辱するのがこのレーベルの特徴です。
扱うヒロインの年齢層も幅広く、下は幼い変身魔法少女、上は人妻退魔師まで様々です。
現実では実現不可能なファンタジー要素やSF要素を含んだ作品がほとんどで、プレイの幅を広げています。
キャッチコピーは、
『肉食系男子・女子に送る!戦うヒロインが屈服させられちゃうライトノベル!』
表紙も直球なものが多く、先の「女勇者ファリス」も帯を取ると……
!?
ここまで出しちゃっていいのかなぁ……。
以前は表紙に18禁マークが入っていなく、18歳未満でも余裕で購入できたのですが、昨今はご覧の状態になっています。
18禁か否かの線引きは確か、
「(モザイクを入れた上での)性器の描写があるかないか」であって、
「性行為の描写」ではないので、
純粋な官能小説(文章)は18禁にはならないんですよ。
では何故二次元ドリームノベルズに18禁マークが入るようになったかというと、それは「挿絵」にばっちりモザイク性器が描かれているからみたいです。例え文章主体の小説であっても、1ページでも性器描写があれば18禁になるのでしょう。
もしくは昨今の厳しい有害図書バッシングに先手を打って18歳未満は購入できないよう自主規制を施したのでしょう。
キルタイムコミュニケーションの編集方針だと思うのですが、どの作品も似たようなストーリー進行になっています。
・最初~50ページぐらいまで
ヒロインのコスチュームのフェティッシュ的な特徴説明(※ココを読むのが一番好き)や、ザコ敵を楽に倒して実際に活躍している様子の描写
・50~100ページぐらいまで
最初の強敵と対峙。油断したヒロインが捕まってアレやコレなことをされてしまう。
・100~170ページぐらいまで
他にパートナーがいる場合:助けに来たパートナーがやっぱり負けちゃってヤラれてしまいます。
いない場合:捕まったヒロインの調教が始まります。
・170~ラスト(250ページ)ぐらいまで
全員集合で大団円です。
エンディングは、それまで陵辱の限りを尽くされていたヒロインが最後の数ページで(ご都合主義で)何故か謎の力がみなぎって逆転してしまう通称『二次元エンド』と、そのまま精神が陥落してしまう『堕落エンド』の2つが主です。
ハードなエロスが主体ではありますが、触手による人体貫通や、人体一部欠損・破壊(これはノベルズには無かったはず)などの、苦痛系の表現は少なめです。
というかmontaがキライです。そういうのは。悦楽系の快感責めのみ歓迎。
「続編・シリーズもの」 は滅多にありません。単発ものがほとんどです。
人気が出れば続編が出されますが、それでもこのストーリー進行に沿う必要があるため、ストーリーらしいストーリーはほとんど描けないのが作家にとっては辛そうなところです。
普通のラノベであれば、長編のあとは休日編だったりと息抜き話が挿入されますが、エロラノベでは挿入されるのは息抜きではなく……、いやそれはちょっとあんまりな言い回しだったので止めておきます。
さて、このエントリの冒頭で「300弾突破おめでとうございます」と景気の良いことを言いましたが、
現実は上記のレーベルの中で
最も勢いが落ちている のがこの二次元ドリームノベルズなのです。
300冊も様々な属性を取り入れた作品を世に送り出していれば、中には内容が被るものもでてきます。
その上、ストーリー進行も大まかには同じなのでそろそろ我々二次元ドリームノベラーにも
飽き が生じてきているのを否めません。
現実に売り上げも落ちているようで、編集部も刊行ペースを渋り始めました。
最盛期には1ヶ月間に5~6冊刊行されていたものが今や「2ヶ月間に1~2冊出るか出ないか」というレベルにまで落ちています。
もしこのエントリーを読んで二次元ドリームノベルズが気になったら是非とも買ってみてください。お願いします。
オススメの作家は
・黒井弘騎
・水坂早希
・斐芝嘉和
・さかき傘
・羽沢向一
です。
この先生方なら誰のを買っても失敗はしないはずです。
あとは絵師さんの好みで選んでください。初期ノベルズ(1~100ぐらいまで)は残念な絵師さんが多かったですが、ノベルズ200弾以降はほとんど高レベルな絵師で安定しています。
montaが特に好きなのは黒井先生(触手が超頑張ってる&変身ヒロインのコスチュームのフェティシズムを強調した辱め)と水坂先生(地の文が一番上手い。魔法少女沙枝と魔法少女アイは初期ノベルズの傑作。最近新作を書いていないのが残念)です。
ちなみに二次元ドリームノベルズの母体というか、ノベルズとして刊行される前の読み切りは
二次元ドリームマガジン (通称ゲドマガ)という小説・マンガ雑誌に連載されることが多いです。ドラゴンマガジン、電撃文庫MAGAZINEのエロ版です(*´д`*)
ゲドマガから二次元ドリームノベルズに行ったり、二次元ドリーム文庫に行ったり、
こういった成年コミックアンソロジー本になったりするのです。
■二次元ドリーム文庫
2004年創刊。
陵辱一辺倒だったドリームノベルズをよりソフトに、より萌えに、よりライトにしたのがこの二次元ドリーム文庫です。
キルタイムコミュニケーションの現在の主力のようで、今までに140弾まで刊行されてます。
キャッチコピーは、
『草食系男子・女子に送る!ドキドキラブラブなハーレム系ライトノベル!』
ドリームノベルズは主人公がヒロイン自身であり、必然的に主人公自体がヤラれてしまうため、ヒロインになりきって感情移入して読むとするならMっ気の素質がないとツライのではないかと思います。
※普通は第3者の視点でヒロインの羞恥心の変化を楽しむものです。
対して、ドリーム文庫では男主人公が配備されていて、そいつを取り囲むようにちょっとエッチな女のコ達がハーレムを形成している(もしくは最終的にハーレムになる)感じになっています。
どちらが良いかと言われれば、montaは二次元ドリームノベルズの「最初は気丈なヒロインが恥辱にのまれてだんだん堕ちていく過程描写」が好きなのですが、ドリーム文庫のいちゃラブハーレム路線もキライではありません。
その辺りの嗜好は人によって千差万別なのでドリーム文庫のようなハーレムものが誕生したのでしょう。
二次元ドリーム文庫のもはや顔になったのも、竹内けん先生の「ハーレム○○○シリーズ」であることから編集方針が明確にうかがい知れます。
※竹内けん先生の「ハーレム○○○シリーズ」の世界観は全て共通(中世ファンタジー)となっていて、たまに違う作品の人物名、国名が出てきたりします。
本のサイズも新書版から文庫版にダウンサイジングされています。
この後に続く、リアルドリーム文庫、あとみっく文庫も全て文庫本サイズなのは実は理由があります。
それは
「書店に新書版を置く棚がないことが多い」 からです。
エロラノベの限らず、出版物全体で新書版サイズの人気が落ちているとのことです。
世間一般の多くのラノベと同じサイズであるなら、平台への陳列も簡単ですし、棚も当然あります。
それに、ちょっと中身の情報収集ができていない書店ならエロライトノベルと知らずに、普通のラノベに脇に並べてくれる可能性もあるわけですw
表紙も可愛いものが多く、特に、
「ツンプリ」の表紙にはmonta的に
「エロラノベ表紙オブザイヤー 2009」 を贈りたいです。スバらしい!(;´Д`)’`ァ’`ァ
ブリキ先生のエロ絵が拝めるのは二次元ドリームだけ!
■あとみっく文庫
2009年7月創刊。まだ出来たばかりの新レーベルです。
キャッチコピーは、
『光合成系男子・女子に送る!できたてホヤホヤの新レーベル!』
光合成って意味わからん……。ディスプレイの光で光合成しているmontaのことか!?
ついに頭に「二次元」を付けるのを止めたようですw
だからと言って、「あとみっく」が良い語感かと言われれば全然そうは思いませんが。
原子や核であるなら、秋田書店の核実験場ことチャンピオンREDいちごのほうが相応しいかとw
「仙獄学艶戦姫ノブナガッ!」だの「思春期なアダム」だの「借金お嬢クリス 42兆円耳を揃えて返してやりますわ 」だの、もうちょっとタイトルのセンスどうにかならなかったのかなぁ……
montaは当初あとみっく文庫は、二次元系の匂いを消して、もっと普通のラノベ寄りを行くのかと思っていましたが、、
どう見ても二次元の血を引いています。本当にありがとうございました。
そもそもレーベル起ち上げ時の作家は全員ドリームノベルズで実績のある超ベテラン揃いじゃないですかw
どこをどう見ても読んでも、二次元臭しかしないのに、ホントいったいどういった層を取り込みたいのかイマイチ見えません。
で、よく考えればそもそもこの「ちょっとエッチなラノベ」エリアはフランス書院の
美少女文庫が圧倒的な存在感 を放っている分野でして、わざわざ後発で参入して勝ち目があるのか判りません。
なので恐らく、キルタイムコミュニケーションの狙いとしては、あとみっく文庫で獲得した新規顧客を二次元ドリーム文庫、二次元ドリームノベルズへとステップアップさせていく思案なのかも知れません。
(そのために、二次元臭を残している)
■リアルドリーム文庫
創刊は2008年5月。
コンセプトは
『リアルで夢想してしまう生々しい内容のエロ満載な文庫』
(from
キルタイムコミュニケーションのブログ )
扱うヒロインは人妻、女教師、女医、義母、女子大生、OLなど熟れた年齢ばかり。
ファンタジー要素はなしで、現代を舞台にしたリアル系の情事が展開されます。
「えっ、それってつまりフランス書院の黒本じゃん?」と皆が皆疑問に思いますが、それは中の人も重々承知しているようです。
背表紙まで黒本そのものの配色ですしw
「既に圧倒的な地位、ブランドを築いているフランス書院に真っ向から挑むなんて無理な話」ですが、このリアルドリーム文庫は実は真っ向から挑んでいるわけではありません。
フランス書院の黒本との違い
・キャラデザが写実主義ではなく、あくまで二次絵ベース(
例外あり )
・挿絵がある
・プレイの内容が結構ヌルイ……。ストーリーを絡ませているため、
・何故か本文のフォントサイズが大きめ(ドリーム文庫より大きいってどういうことだよ)
つまり、リアルドリーム文庫が狙っている層とは
「リアル嗜好の年増が好みだけどフランス書院の黒本ほどのハードさは求めない かつ 二次絵ベースのキャラデザじゃないと受け付けない」
というかなり限定的な層であることが判ります。
『本当にそんなに需要があるのかなぁ?』
と心配でしたが既に26弾まで発刊されているので、それなりに熟れているようです。
(スミマセン、montaの嗜好範囲とは適合しないのでほとんど読んでいません)
■美少女文庫
創刊は2003年。
これまでの刊行数は200点。
と言っても、フランス書院さんにはこれまで「ナポレオン文庫(1993~1998:計101点)」、「ナポレオンXXノベルズ(1998~2003:計47点)」という歴史があるわけで、老舗中の老舗なのです。
設定は学園モノが多く、典型的なテンプレ属性キャラに囲まれたリア充学園ライフをニヤニヤして楽しむのが流儀みたいです。
初期の一部タイトル以外は基本的にヌルめのエッチシーンばかりです。
そのため普通のラノベからもっとも移行しやすいレーベルとなっています。事実、これらのレーベルの中で
美少女文庫が一番売れている みたいです。(ソース:
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二次元系は小説レーベルだけでは美少女文庫の売り上げに敵わず、成年向けアンソロジーコミックを合わせてやっと五分に渡り合えるかどうかという感じのようです。
ハードなエロスよりも、ライトなエロスの方が敷居が低いのですね。
余談ですが、こういった官能小説はリアル書店で買われるより、心理的抵抗のないネット書店で買われることが多いそうです。
そもそもリアル書店は秋葉原の一部の店舗などでないとエロラノベの棚さえなかったりするので仕方ないのですが。
また、官能小説は出版社(フランス書院、キルタイムコミュニケーション)の方もネット販売に積極的な分野でありまして、価格以外は概ね満足できるラインナップが珍しく揃っているのも特筆すべき点でしょう。
他に、美少女文庫が売れていることを証明する例としては、
「フランス書院 美少女文庫総解説」という同人誌が有志の手によって作られ、再版され続けて頒布されているという事実も挙げられます。
(誰か二次元系でこういうの作ってくれないかなぁ……)
美少女文庫の作家は、
・新人賞上がり
・前身のナポレオン文庫からの引き継ぎ
・本家フランス書院黒本やマドンナメイトで既に活躍中
・二次元系と美少女文庫の両刀使い
に分けられます。
中でも巽 飛呂彦先生はあれほどリアル描写な黒本を書かれているのに、普通に萌え萌えしたラノベも書けているので正にプロだなぁと。
ただ、作家によって主人公の男のセリフがちょっと頭が悪くて困るときがありますが、ヒロイン達は例えテンプレであっても可愛いので目を瞑ります。
ヒロイン達が可愛いのは
実力ある絵師 の登用が盛んというのもあります。
今まで美少女文庫で1冊以上挿絵を手掛けた絵師で、有名どころでは
・あきら
・池上茜
・狗神煌
・織澤あきふみ
・白猫参謀
・しぐにゃん
・てぃんくる
・Tony
・七瀬葵
・成瀬守
・フミオ
・みけおう
・みさくらなんこつ
・みやま零
ざっと、これだけいます。絶対1人以上は名前を知っているはずです。
(二次元系は最近は良い絵師を確保できてきましたが、初期は残念レベルでした。それこそ挿絵がない方がマシなぐらい)
■美少女文庫えすかれ
創刊は2009年3月。
読んで字のごとく、美少女文庫よりもエスカレートした表現を取り入れた新レーベルですが、フランス書院内での扱いは美少女文庫と共通の通し番号なので、完全に別レーベルとしたわけではないようです。
montaがあまりにも「美少女文庫はヌルいヌルい。あんなの読むのは女子供だけだ!!」と言ってきたら、ちゃんと期待に応えてくれたようですw
でも、
このキラキラした表紙はダサすぎます><+
星マークが散らばった黒地に、斜めにイラストがフレームインされているのも輪をかけてセンスを疑います……。どうしてこうなった……。
内容としては、今のところは美少女文庫の明るいノリに準じていて、ヒロインのエッチ度が上がっている感じです。
嫌がるヒロインを無理矢理手籠めにするようなハードさは一切ありません。(そういうのは「美少女文庫ないとめあ」的なタイトルで出せば良いと思う)
まだ若いレーベルなので今後の方針は判りませんが、二次元ドリーム文庫と守備範囲が競合していると見ていいでしょう。
以上で各レーベルの特徴についての解説は終わりです。
最後に
「何がmontaをそこまでエロライトノベルに惹き付けたのか?」 について淡々と述べます。
何故、エロ漫画、エロゲー、エロアニメではなく、エロライトノベルなのか。
至極簡単に言ってしまえば、
『想像力に勝るモノはないから』 です。
文章を読み取ることで、脳内にその光景が浮かび上がりますよね。
同じエロであっても自分の力で脳内に展開したものと、既に出来上がっている画を視覚を通して脳内に投影するのではプロセスが異なります。
このプロセスの違いにより、脳内で生成されるヤバイ快楽物質の分泌量が異なるのです。
当然、前者の方法の方が分泌量が多く、脳全体での深い快楽を得やすいです。
やはり上質の快感というのは
『脳内の状態』 がとても重要だと思います。
例えば、女性のエクスタシーというのは大別して2種類あると聞きます。
クリトリスを刺激することによる『外イキ』と、膣内全体やいわゆるGスポットで快感を感じる『中イキ』です。
外イキの快感は割と簡単に得られる反面、持続時間は短いそうです。
中イキの快感は深い幸福感で持続時間は長い、というか連続できるそうですが、その快感に至るまでが大変なのだそうです。
中イキの詳しいメカニズムは知らないですが、大事なのは
雰囲気 だとのこと。
好きなパートナーによる丁寧な愛撫・抱擁、お互いのことをいたわり、時間をかけて負担をかけないプレイなど雰囲気とお互いの相性が大事らしいですよ。脳内に「幸せ物質」が満ちないと中イキは無理ってことです。
話を若干戻します。
エロライトノベルとその他の違いです。
■エロ漫画(成年コミック、成人向け同人誌)の場合
エロ漫画を構成する重要な要素としてはmontaとしては「キャラデザ(作画力)、ストーリー設定、セリフ回し、表情、ページ数」の5点です。
「凄くツボを突いた絵柄なのに、肝心のシーンが見開き1ページだけ」とか、「発想は神なのに画力が伴っていない」とか、「行為中のヒロインの表情が全然変わってない」とか、「わけわからないストーリーやセリフ」とか、「とりあえず流行ってるから『くぱぁ』ってやっておこうという程度の信念」とか、「背景にとりあえず触手を出しておけばいいや的な浅はかな発想」とかで、montaとしては満足できるレベルの成年コミックって滅多にないんですよ。
脳内で展開されるエロラノベの情景の方が遙かに上です。
■エロゲーの場合
エロゲはまず取って付けたようなBGMとSEと、フラッシュバックと揺らすことだけしか脳がない画面効果は気が散るだけなので当然オフです。(もちろんサントラ出すぐらい良い作曲家のBGMの場合は別です)
あとはCGとシナリオとボイスです。
エロゲのエッチシーンってシーン単体だと何か薄いんですよ。例え陵辱ゲーであっても。
まず1つのシーンに割けるCG枚数には限度がありますよね。描くのも塗るのも時間が掛かるのです。
で、差分CGを用意したりして、何とかシナリオの進行に着いていこうとしています。
シナリオの方もCG枚数に限りがあることを想定して、そう何度も体位が変わったりする描写は書けません。
さらに、エロゲは画面下のウインドウ枠にテキストを表示するので(除:ビジュアルノベル)、地の文で現在の状況を全て説明するのでは冗長・退屈になりすぎるため、「ボイスでとりあえず淫語を流して、説明を省け」的な方法が採られがちです。
大抵の場合ボイスは「淫語が含まれるセリフそのもの」に性的興奮を覚えるのであって、「前後のシーンと比較してヒロインが堕ちていく過程を認識させ」性的興奮を覚えさせるのではないのです。
というか全部聴いていたら長ったらしくて飛ばしてしまうことがほとんどです。
このような作られ方をしているエロゲの画面・音声によって高まるリビドーと、脳内で展開されるエロラノベの情景で高まるリビドーでは後者のほうが上であると思います。私は。
■エロアニメの場合
まさに受け身の極地。
そもそも弾数も少ないので論外。
上記3媒体にはそれぞれの良さがあるのですが、最強に強まった想像力には及ばないというのが持論です。
結論:『人類の発展のためには想像、妄想、空想することをやめてはいけない』
今までの前提を超越したカッコイイ結論が出たところで、この辺でお開きにします。
ここまで全部読んで、エロライトノベルに興味を持たれた方がおりましたたら、秋もいよいよ深まってきましたので、「読書の秋」という大義名分を旗に新たな分野に手を出してみることをオススメします。