2009 年 7 月 23 日

初音ミク – Project DIVA – レビュー






タイトル : 初音ミク -Project DIVA-
発売日 : 2009年7月2日発売
価格 : 6,090円(税込)
メーカー:セガ
プラットフォーム : プレイステーション・ポータブル
ジャンル : リズムアクション
プレイ人数 : 1人
CERO表記 : B(12才以上対象 )
公式WEBサイト : http://miku.sega.jp/
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●予想外のゲーム


当初、「初音ミクがPSPで出る」と聴いたときmontaが真っ先に思い浮かんだのは

・某アイドルプロデュース体験ゲームのようにパラメータをあげる作業ゲー
・VOCALOID2エンジンをPSPに移植して、ボーカルだけをMSに書き出せるDTMツール

の2つのパターンでした。
勝手な思い込みをしたmontaの中では「面倒くさそう……」という印象で固定され、そのまま新たな情報を仕入れず、ついには発売日を迎えてしまいました。

で、たまたまリアルで会った友人がPSPで何やら華やかな画面のゲームをプレイしているではありませんか。


monta:「ミクのモーションが超可愛いんだけど?」 monta:「え、これ音ゲーなの?パラメータ上げる作業ゲーじゃなくて?いっぱいいっぱい曲入ってるの?ミクがいるから電車の中でも寂しくないの?」

というわけで、周回遅れ気味にショップに駆け込んで、在庫薄(だった)Project DIVAを買ってきましたとさ。
前置き1おわり


●初音ミクという存在





MonsterX with くすのきTVPSPが役だってくれました。

OPムービーはセガの人曰く、「“キレイさ”よりも“らしさ”を重視」した内容で、音楽系の学生ハツネミクの普通の少女的な動きと、初音ミクに変身後のアイドル的な動き、オマケとしてはちゅねミクの破天荒な動きを見ることができます。
特徴である巨大なツインテを靡かせながら階段を駆け下りるシーンがお気に入りです。

で、ここまで散々ミクミクみくみくと言ってきたわけですが、実はmontaはそんなにミク方面、ボーカロイド方面にはアンテナは向いていませんでした。
もちろん、「キャラクターデザイン」としての初音ミクは、(フェティシズムを刺激することも含めて)素晴らしい完成度だということは重々承知です。特に配色が好き。

ですが、ボーカル生成用DTMツールである初音ミクの本来の用途――つまり、初音ミクをボーカルに使った楽曲についてはほとんど興味がありませんでした。
「おもしろいツールだけど、そこまで熱心に聞き込むほどじゃないかなぁ。というか曲は多いけど、有象無象なものも多いなぁ」
と、当時のmontaは斜に構えた態度でした。
音楽マーケット的には初音ミクの名を冠したCDが売れているという事実は耳に入ってはいたのですが、途中からブームに入っていくのも何だか気が引けるので結局まともに聴く機会はありませんでした。
前置き2おわり。


●World is (not) mine


最初にプレイした曲はフリープレイモードの最上段にある「ワールドイズマイン」(最初はほとんどの曲はロックされていて表示されていません)


音ゲーは太鼓ぐらいしかやらない一般人レベルなmontaでは、初見プレイ時に

「ちょww どこに目を固定しておけば良いんだよw このゲームマジキチだろ」
と唸ってしまいました。もちろんクリアできるわけもなく、途中でゲームオーバー。
バックではミクさんが踊っているというのに、じっくり見ている余裕がありません。もちろん歌詞も耳には入ってきません。
でも、何となくですが、「ミクの振り付けが可愛らしい」というのは感じられたので、最後まで全部見たいという思いだけで、挑戦すること数回。……埒が空きません。

途中、EASYモードがあることに気付いて切り替えて数十回挑戦。
やっとEASYでクリアにこぎ着けることができましたよ( ´∀`)

クリアできたころには、もう歌詞の意味も汲み取れるようになっていました。
そしてこのProject DIVAの振り付けを視覚情報として組み合わせることによって、指数関数的に増大する、

ワールドイズマインの素晴らしさ
とりあえずyoutubeにあったWIMの動画を貼っておくの見てください。


何でしょう、PSPレベルのポリゴンとテクスチャだけでこんなにも生き生きとした表情を再現できるんですね。
ちなみにモーションアクターは13歳。
J-CASTニュース : 「PSP」ゲームの「初音ミク」 「モデル」は13歳の少女だった

カメラワークも素晴らしい。舐めるように脚を映したり、サビで教会をグルグル回したりすることで飽きさせることがなく実に効果的です。


「いつもお姫様として扱って欲しい少女の願望と、実際の胸の内のもどかしさ」を歌った歌詞(実際にはこんな女の子がいるはずもなく男が抱く幻想なのだけど)と、表情豊かなミクの振り付けが合わさると、とんでもないことになります。
具体的に言うと、montaが「あぁぁあ!ミクたんに叱られたいよう!!そんなお姫様なミクたんを不意に抱きしめたいよう!!今すぐPSPの中にダイブする!ネギも持って行くから!!」な感じに半壊してくれます( ´∀`)

ワールドイズマインのミクたんが大好きでずっとプレイしていると、次第にGREAT、PERFECT(後述)が取れるようになります。
その頃には結果として他の曲も簡単にクリアできるほどの腕前に勝手に上達しちゃっているんですね。
montaのように音ゲー初心者の方は、最初はこのゲーム自体を難しいと思うかも知れませんが、プレイしているうちにボタン判定のタイミングや、マーカーの軌道を予想できるようになります。

コンマイが出しているような本家の音ゲーはもう端からマニア向けの難易度でATフィールド全開で近寄ることさえ出来ませんが、このProject DIVAはクリアするだけなら(新コスチューム獲得などの特典を後回しにして、とりあえずエンディングを見るだけなら)、適度な難易度ですので音ゲー初心者にこそやって欲しいなと思いました。

もちろん、全コスチュームを手に入れたり、自己満足のために全曲ハードモードをパーフェクトにするといった目標を課すと途端に難易度が跳ね上がります。(後述)
ですので、ちょっと変わった音ゲーがしたい音ゲーマーの方々にももちろんオススメできる内容となっております。



●39種類のコスチューム


ミクは「モジュールチェンジ」という方法でコスチュームを着せ替えすることができます。
その数、39(ミク)種類です
上は「ゴシック」というコス。お気に入りその1。




お気に入りその2、「ボーカル」コス。
ヘソが健康的にエロイ&デフォよりパンチラが見えやすい気がするので病的に愛用中。






セガということもあって、同社の作品からスペースチャンネル5と戦場のヴァルキュリアコスもあります。




しまぱん……ではなく、ストライプビキニ。
でもどう見てもしまぱん。ミク = パステルグリーンと白の縞々 がオフィシャル設定になったのですか?



カルキ臭がする何か。




チートでも何でもなく、普通にパンチラが見えるシーンがいくつかあります。
いや、これは「見せている」と考えるのが普通でしょうね( ´∀`)
CEROのランクがあがりそうですw




コス以外にも外見自体を全くの別人にすることも可能です。上は弱音ハクさん。おっぱいが大きい。



外見をリンとルカにすることもできますが、
・モーションはミクのものを使い回し
・歌声もミクのものを使い回し
なので、何だか違和感が凄いです。


一応、フリープレイの曲の中にはリン、レンverの曲が2曲ずつありますがモノ足りません。



カイト……
もちろんモーションはミクの使い回し!
誰が得するんだ……


●処理落ちするほど広いPV空間


楽曲はニコニコ動画やピアプロで活躍されている方々の他にプロである、神前暁氏と畑亜貴氏も提供されています。



このProject DIVAのプレイ中の背景映像は全て『PV』という名目で作られているので、ミクが立つ場所はスタジオ内のステージだけでなく、街角だったり、教会だったり、森の中だったり、河川敷だったり、荒野だったり不思議空間だったりと多岐に渡ります。







montaが好きなのは「moon」という曲のPV。
月をバックに廃墟となったビルに立つミクがどこか寂しげで憂い儚さMAX。
実際にプレイしていても間奏のメロをそのまま打ち込むところが気持ちいい。






技術的に凄いなと思ったのは「Star Story」
「山をバックにした夕焼けの橋」と「宇宙空間に浮かぶ未来的な建物」の全く異なる2つの3D空間がシームレスに切り替えできているんです。
実際、かなり重たい処理みたいで


↑の辺りで若干処理落ちが発生します。
もっともStar StoryはBPMが70で、ボタンを押す頻度が全曲中でもかなり低い方なので、ボタン判定の取りこぼしも心配なかったのでしょう。

収録曲の中には「3DのPVが無くて、イラストを切り替えているだけ」のものもあります。
具体的には
・「初音ミクの消失」BPM240
・「金の聖夜霜雪に朽ちて」BPM185
・「えれくとりっく・えんじぇぅ」BPM150
などです。

消失はとにかくテンポが速いです。(HARD以外では無茶な連打がないのでテンポを覚えればクリアは可能)
聖夜はテンポは消失より遅いものの、連打地帯多め&変則的にリズムが変わるのでmonta的に消失より難しい
えれくとりっく・えんじぇぅはメロは単純なものの、ターゲットアイコンがとにかく多く、隙間無くボタンを押す必要があります。

あくまでmontaの予想ですがこれらの曲は3DでPVを付けたら、重くてボタン判定が正確にできなかったので2Dのイラストを切り替えることで対処しているのでは思います。



●今一歩な点
絶賛するだけではバランスが悪いのでいくつか気になっている点を述べます。

■クリアランクがCHANCE TIMEの成果に左右されすぎる
このDIVAのシステムではメロディアイコンとターゲットアイコンを押すタイミングによって
・COOL:500点
・FINE:300点
・SAFE:100点
・SAD:50点
・WORST:0点&ライフ減少
の5判定があります。(さらにタイミングは完璧でもボタンの押し間違いもあります)
COOLかFINEが連続すると「コンボ」が成立して、コンボ数によって若干スコアが増加します。

そして、全ての曲の途中には、


CHANCE TIME(チャンスタイム)という稼ぎ場が存在します。
チャンスタイムはCOOL、FINEの本来の得点関係なしに最初は100点から始まり、連続でコンボが成立する度、得られるスコアにプラス100点ずつ加算されていきます。

例:最初100点、2コンボ目200点、3コンボ目300点……10コンボ目では1000点が入る。
  (50コンボ目の5000点で加算は頭打ち)
  20個ターゲットアイコンがあったとして20回SAFE(コンボ不成立)では得られる得点は100×20 = 2000点ですが、20コンボ全てが成立すると最終的に21000点も得ることが可能です。
曲中の全スコアの半分以上はチャンスタイムで稼ぐほどです。
途中でコンボが失敗すると、また100点からやり直しです。


で、クリアランクにはスコアによって
・CHEAP (クリアできず)
・STANDARD:クリア&次曲出現&新コス獲得のトリガー
・GREAT:クリア&PV出現&新コス獲得のトリガー
・PERFECT:自己満足の世界

の4つがあります。
STANDARDを得るには普通にプレイしていれば(そこそこコンボを繋ぐ、かつ、WORST少なめ)OKです。
しかし、GREATを得るにはチャンスタイムでほぼ完璧にコンボを繋いでスコアを稼がなければダメなのです。
例えば曲の最初からチャンスタイムまでずっとコンボを繋いできていても、チャンスタイム中にコンボが途切れて全然スコアを稼げなかった場合、STANDARDしか取れません。
逆に言えば、チャンスタイムさえ成功すれば他の部分は違うボタン押したりして遊んでいても問題無しだったりします。
あまりにもチャンスタイムも偏重しているなぁと思ってしまった次第です。
ちなみにPERFECTは曲の最初から最後までCOOLかFINE、つまり全コンボ達成でもらえます。


SAFE2回あったためGREATしかもらえないの図


■アイコンが見えづらい曲がある
先ほどはPVを絶賛しましたが、このゲームは「音ゲー」なので逆にプレイに支障が出ているのもあります。



「マージナル」なんてバックの下から上へ流れるオーロラと、下から上へ向かうメロディアイコンが最悪の組み合わせですw
あとは、「ミクがあまりにも可愛すぎてボタンを押すのを忘れてしまった」というパターンもあります。
monta:「ちょwwいきなり尻のアップを映すなw」ってなるわけです(;´Д`)



■コントローラとして見たPSPの不満
BPMの速い曲、連打が多い曲ではPSPコントローラのコンディションが非常に重要です。
例えば初期のPSP-1000の□ボタンや、ディシディアやハンターによって酷使されたPSPはボタンのゴムが劣化して反応が悪くなっていることが多いと思います。
そんなPSPで、





こんなことできるんですか><;
(1分20秒~参照)
もはやボタンを押す機械。


■オートセーブがない&ロード時間が長い
オートロード、オートセーブがないのは地味に不便です。
ロード時間は曲の読み込み時も長いですが、他のモード(後述)に移動するロード時間も長いです。


■ミクルームの存在理由


曲クリア時にもらったオブジェを飾れる「ミクルーム」というモードがあるのですが、できることと言えばカメラを移動すること(おぱんつが見える角度には回り込めないクソ仕様!!!!)とスクリーンショットを撮ることだけ!
結局、ミクの反応を眺めているだけ。
こちらから何かアクションを起こすことはできなかったのでしょうか。(ミクたんとお話ししたりとか!)

■エディットが面倒


PSPのインターフェースで曲とステージを作るのは痒いところに手が全然届かなくて苦痛です。
できたデータを配布して、PSPに取り込むのもまた面倒。
希望としては「メイカー」をPCアプリで出して、「プレイヤー」をPSPだけにする仕様にして欲しいですね。



●まとめ
みっくみくにされたmonta@siteが全てを物語る。
Filed under: GAME,日記 — monta @ 23:39

2 Comments »

  1. コメントでは始めまして、Kです。
    自分もこのゲームやってます。montaさんは上の写真を見る限りでは、
    ミク、リン、カイトのスイムウェアを取得したんでしょうか?
    自分はミク、リンを出した時点で右手に深刻なエラーが発生してしまいました・・・。

    ミクルームはもうサウンドテストぐらいにしか思ってません。
    下からはもう諦めてるとしてせめて顔を正面から見れれば・・・。
    とりあえず金のミクを出すまでがんばってみようと思います。

    Comment by K — 2009 年 7 月 25 日 @ 15:39

  2. montaです。

    そうです。ミク、リン、カイトまで取得済みです。
    全曲NORMALでGREATかSTANDARD5回を取ればいいので時間をかければ取得可能です。
    HARDでGREATだとしょぼゲーマーのmontaには無理ゲーですがw (金ミクはもういいやw)

    Comment by monta — 2009 年 7 月 27 日 @ 01:03

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